FC2ブログ

Lablog

鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

鳥取城三ノ丸高等学校プロジェクト(Ⅴ)

 先週、「大山・隠岐・三徳山」シンポジウムの関係者から資料を送ったという連絡があったのですが、いつまで経っても届かないし、催促のメールを出しても返事がないので、携帯に電話したんです。えらく賑やかな音がするので、どこですか、と訊ねたところ、

   「はい、いまカンコクです」

   「えっ・・監獄??」

   「いやいや・・・韓国です」

 あらら、携帯は韓国までつながっちゃうんですね。それからしばらくして、今度は加藤家住宅裏木戸の基礎と板金の件で某工務店の社長に電話したところ、やっぱり賑やかな雰囲気で楽しそうにされている。

   「いま、**さんと焼肉食べてます。資料が届いとらんっちゅうこって、
    先生に叱られるってこぼしとられますよ・・・」

 そんなぁ・・・大先輩を叱ったりはしませんが、なんと、携帯恐るべし。二人は韓国で一緒にプルゴキ食べてるわけでして、なんたるっちゃ!? でも、そう言えば、わたしも昨夜、轟くんと二人だけで焼肉食べたんだ、鳥取の太平門で。マッコリも飲みましてね、少々体力回復しました。

設計方針の三角形

 さて、この記事がアップされるころ、大学は卒業研究公聴会の真っ最中です。若干1名をのぞいては準備完了。昨年の二の舞になりそうな気配なきにしもあらず・・・
 その1名が「鳥取城三ノ丸高等学校プロジェクト-史跡と共存する校舎の設計-」の担当者です。かれはここ2週間ばかり体調を崩していて、公聴会の場に立てるのかどうか危ぶまれていたのですが、なんとか復帰し、今夜(11日深夜~12日未明)パワポの最終チェックをすることになっています。また眠らせてもらえそうにありません。教員室のソファで仮眠をとる毎日でございます、とほほ。

01三角形-1


 これまで「鳥取城三ノ丸高等学校プロジェクト」の基本コンセプトについては、何度か述べてきましたが、それを図化したのが上に示す「設計方針の三角形」です。「続き」に具体的な設計コンセプトを示しましょう。


「鳥取城三ノ丸高等学校」設計の十ヶ条

1.三ノ丸の遺構上に厚さ1mの盛土をして、遺構面と建物基礎が数十センチ離れる
  ようにする。体育館など大型建築にはベタ基礎を採用し荷重を拡散させる。

2.三ノ丸遺構上の校舎の輪郭は、できるだけ三の丸の柱筋を利用する。

3.校舎を小型の建物に分節化し、中庭・坪庭の類を多く設けて、庭の芝生上に
  三ノ丸の遺構(礎石・縁石・溝等)をレプリカ表示する。

4.内堀に近い走櫓を中心とする帯状のエリアは三ノ丸の建物を復元し、城下からの
  景観を近世城郭風にみせる。これらの復原建物(櫓と塀)は校舎の遮蔽施設
  としての役割を果たす。

5.走櫓を中心とする復元建物の内側は図書館とし、内堀側の窓際は閲覧コーナー
  兼眺望席として活用する。走櫓は土蔵造であり、耐火性能が高く図書の収蔵に
  適している。

6.復元建物に隣接する事務・職員棟は木造の平屋建として建築材料に連続性を
  もたせるが、復元建物ではなく、現代的な木造建築として設計する。
  屋根に瓦をのせない軽い木造建築とする。

7.教室は山側に集中させるが、バンガロー風の分散配置として廊下でつなぎ、
  構造は低いRC造2階建として耐火・耐震性能を高める。屋根は桟瓦葺として
  周囲との景観的調和を図る。

8.事務・職員棟と教室群を中間ゾーン(玄関・中庭・食堂)でつなぐ。
  中間ゾーンは展示空間でもあり、地下遺構の露出展示、アクリル床下の
  遺構レプリカ展示、中庭の復元レプリカ展示、遺物展示などを盛り込む。

9.体育館は2コート規模だとスケールアウトなので、1コート規模のものを
  2ヶ所に配置する。第1体育館は遺構の薄い教室棟の奥、第2体育館は
  第1グラウンドと第2グラウンドの境。体育館の構造は陸屋根を屋上緑化し、
  壁は穴太衆積み石垣のレプリカ(FRP)を板状にして貼り付け、「建築の
  地形化」を図る。

10.特別教室は校舎と籾蔵跡地(第2グラウンド)の段差を利用して設計する。
  籾蔵跡地側にはクラブハウスの裏側にピロティができるので、
  駐輪場として活用する。

「籾蔵サイトパーク」設計の七ヶ条

11.第2グラウンドは内堀の外側に移転し、籾蔵跡出土地を「籾蔵サイトパーク」
  として整備する。
  
12.長田神社側に入口と駐車場を設ける。駐車場はサイトパークの訪問者と職員の
  ための駐車場として機能する。

13.2棟の籾蔵跡の約半分を含む遺構露出展示館(覆屋)を南北方向に設置する。
  軽量鉄骨構造の建物だが、外観は緩い寄棟造に下見板壁として、鳥取一中時代の
  校舎をイメージさせる。

14.覆屋のなかには受付、ミュージアムショップ、遺物展示スペース、トイレを設ける。

15.覆屋の背面外側は芝生を張り、その上に籾蔵の地下遺構を復元表示する。
  道路側には植栽し、木陰に石造の椅子とベンチを置く。

16.覆屋の背面側はバリアフリータイプの掃き出し窓とし、どこからでも芝生の庭に
  出られるようにする。

17.間口30間の籾蔵を第2体育館前に復元建設する。遺構の直上に再建するのではなく、
  遺構の薄い場所を敷地に選定すべきだが、軸線(方位)は籾蔵遺構にあわせる。


  1. 2010/02/13(土) 00:00:09|
  2. 史跡|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
<<2009年度卒業研究公聴会を終えて | ホーム | 『紅楼夢』 第17章>>

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://asalab.blog11.fc2.com/tb.php/2082-19c694c1

asa

04 | 2020/05 | 06
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Archives

Category

Links

Search