
ピオのマスターはビアンキをみた瞬間、「サスが抜けるだけえなぁ・・・」と言ってハンドルを上に引っこ抜こうとした。が、抜けない。
サスって「叉首」のこと? そういえば、引き抜こうとした部分は車輪を挟んで二股のフォークのようになっているから、フォークの日本語訳として「叉首」が使われているのか、と思ったりしつつ、
「リコールが出てるんですか?」
と訊ねた。
「いや、こんなに昔の型はリコールがあったとしても対象にならんですわ・・・」
側にいた常連客のおじさんが教えてくれた。サスが抜けて乗り手が自宅前でひっくり返り上半身麻痺。訴訟をおこしたことが新聞記事になったばかりだという。わたしは、そういう自転車にあしかけ7年も乗ってきたのだ。驚くには驚いたけれども、7年乗ってサスが抜けることもなかったわけだから、たぶん大丈夫だろうと思った。しかし、不安になって、代わりの自転車を探すことに・・・マスターはルイガノ(カナダ)のマウンテン新古車を推薦してくれた。6万円近くする。もちろん安いほうなんだけれども、給料激減の現状にあっては手がでない。いちばん格好良かったのは、やはりビアンキのロード。21万円でした。こんな自転車、駐輪場に停めておいたら、すぐに盗難にあうだろう。訊けば、こういう高級車のオーナーは自転車を部屋にもってあがるらしい。
その常連客のおじさんはヴィンテージ・ギターの蒐集家でもあった。マーチンとギブソンの年代物を何本かもっているらしい。自転車とギターの蒐集家。わたしもそうだと言いたいところだが、違いますね。わたしの場合、ギターも自転車も大好きだけれど、持っているのは安物ばかり。貧乏ですからね。高いギターは買えません。老後のために蓄えんとね・・・安物ギターでなんとか、腕を磨きたい。そういう欲張りな男です。そう言えば、ようやく六弦倶楽部が第13回練習会に向けて動き始めた模様・・・常連客のおじさんにも声をかけてみようかな?

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当然のことながら、新しい自転車など買えるはずもなく、サスに不具合のあるかもしれないビアンキを漕いで大学へ。途中の桜が見事でした。
大学でネットを開き、さっそく自転車における「サス」なる用語を調べた。なんだ「サスペンション」の略語ではないか。機械音痴まる出しだね、とほほ・・・
以下は時事通信の報道です。
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イタリアのブランド「ビアンキ」の自転車から前輪部分が突然外れて転倒し、四肢まひの障害が残ったのは、設計上の欠陥が原因だとして、茨城県つくば市の自営業中島寛さん(60)と妻が5日、輸入元のサイクルヨーロッパジャパン(東京都千代田区)に約1億6000万円の損害賠償を求める訴えを、東京地裁に起こした。
訴状によると、中島さんは2002年4月に自転車を購入。08年2月に通勤で乗っていた際、前輪部分と本体とをつなげていたサスペンション装置のばねが破断して事故に遭った。ばねは装置内部にたまった水で腐食していた。
自転車は台湾製で、サイクル社が輸入して「ビアンキ」ブランドで卸していた。サスペンション装置も台湾製で、過去に同型の装置で同様の事故が起きていたという。
サイクルヨーロッパジャパンの木村恵代表の話 訴訟に至ったので、詳細については裁判の中で明らかになると考えている。(2010/04/05-19:19)
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わたしが中古のビアンキを買ったのはたしか2003年だから時期も近く、購入6年後の事故であることを考えると、真剣に買い換えを検討しなければならないでしょうね。
- 2010/04/10(土) 23:00:48|
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コメント:3
コメント、ありがとうございます。
「続き」を読んでいただきたいのですが、自転車の「サス」が「叉首」ではなく、「サスペンション」の略語だというのがこの記事の落ちになっております。ちなみに、このブログは建築史研究室のものでして、「叉首」という建築用語とひっかけているわけです。
- 2010/04/15(木) 12:42:37 |
- URL |
- asax #90N4AH2A
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続き以下を読みおとしていました。
失礼しました。。。落ちを見落としちゃいけませんね。
- 2010/04/15(木) 12:55:12 |
- URL |
- Master.T #-
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