もんじゃ焼きを食べたことあるかい、と問うて、「ある」と答える人はとても少ない。西日本におけるもんじゃ焼き食体験パーセンテージはおそらく10%ぐらいでしょう。ASALABのいまのメンバーでも一人いるかどうか?
わたしは東京に出張すると、ほとんど毎回「もんじゃセット」を買って帰ります。で、家族4人が夕食にそろう日を待っている。しかし、最近はなかなかそろいません。息子がね、蛙の子でして、朝帰りが多かったりしましてね・・・それが昨夜勢揃いとあいなりまして、もんじゃを焼きました。
もんじゃはお菓子です。というか、駄菓子を集めて焼いちゃうどろどろのお好み焼きでございます。関西人は必ず怪訝な顔して論評しよります。
「お好み焼きのほうが美味いで!」
間違いない。お好み焼きのほうが美味しいという事実を疑う余地はありません。

しかし、もんじゃも捨てたもんじゃない(ぐふふ、決まりましたね・・・)。みんなで鉄板をごしごししごきながら食べていると、なんと申しましょうか、失われた家族の絆を取り戻せたような錯覚にとらわれます。作り方は簡単でして、セットについてるソースを水で割ってキャベツの千切りを絡めるだけ。我が家ではこれにタマネギの刻みも混ぜます。こうすると、まろやかな味になります。が、江戸っ子の味ではござんせん。鉄板に土手をつくります。まわりにキャベツの土手をドーナツみたいにつくって、中に残った汁をひたしておく。そこに、小エビやら天かすやら、ベビースターラーメンやらスルメやらお餅を混ぜていく。駄菓子のオンパレードです。ぐつぐつ煮たってきたら箆で全体を絡めていくのです。よく煮たってきたと判断されるころ、一面に青海苔と鰹節を散らします。
さて、食べましょうか。
どういう風に食べるのかと申しますと、鉄板にこびりついた焦げの部分から食べていくのです。上のほうはまだ半生ですが、鉄板との接着面は食べ頃でして、そこを剥がすと上のゲルが鉄板に落ちていく。それが焦げたらまた箆ですくって食べる。この薄いお焦げのことを、わが家では「障子」と呼んでおります。みんなふうふう言って、汗をかき、箆で救ってもんじゃを口に・・・ビールがよくあう。昨夜は肥満対策で炭酸水にしました。
ETVの玉田圭司特集をご覧になりましたでしょうか。最後のほうに、TAMAなる店がでてきました。玉田選手が名古屋に出したもんじゃ焼き店です。大きなテレビが据え付けてあって、サッカーをはじめいろんなスポーツを観戦できる。玉田も試合と練習のあいまを縫って店に顔を出す。お客さんは大喜びです。
これはおもしろいアイデアですね。お好み焼きの店は掃いて捨てるほどあるけれども、もんじゃの店は少ない。とくに西日本では少ないから、希少価値がある。結構ヒットするかもしれませんね。
倉吉の古い町家を改装して、もんじゃスポーツBARを開店したら面白いんじゃないだろうか。ついでに、わたしのライブを演ったら、みんな帰っちまうわな・・・
- 2010/04/20(火) 12:45:16|
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