
とうとうGWも終わってしまいましたね。家で仕事ばかりしてました・・・と言いつつ、またマーマレードを作ったりして・・・気分転換してる場合ではないほど仕事はたまってまして、借金バードに追いかけられているにも拘わらず、またしてもマーマレードを作る衝動にかられたのは、ウィルスバスターのアップデートに時間がかかるから。いつまで待っても更新が終わらない。わたしはとっさに鳥取のSマートで買った熊本産の八朔(80円/個)を手に取り、皮を剥き始めたのでした。しばらくして、娘が風呂からあがってきた。
「おいこらさ、実を袋から取り出しておくんなさい!?」
と頼んだら袋を剥き始めた。二人で4個の皮を刻み、実を剥き出したのです。もちろん深夜のこと。
前回の
伊予柑マーマレードは
金柑ジャムの応用作であったためか、完全な失敗作に終わってしまいました。今回はネットできちんとレシピを調べたんです。二つのサイトをみたんですが、やり方が違うんだな。一方は、刻んだ皮を1.5リットルの水に3時間つけて、そのまま煮込む、とある。他方は刻んだ皮を1日水につけ、場合によってはその水も換え、それから新しい水で吹きこぼれるまで煮込んで、それでも皮が苦かったら、また新しい水で煮込んで・・・とあるのです。皮の「あく」をとることに時間を割いたレシピでして、まともに付き合ってたら授業を休講にしないといけません。とりあえず2時間ばかり皮を水につけることに。その水をスプーンで掬い、味見すると、予想どおりの「酸っぱ苦さ」がある。ここで悩みました。この酸っぱ苦い水を捨てるか、残すか?
しばらく考えたあげく、両レシピの中間をとり、酸っぱ苦い水を別のボウルに移して、刻んだ皮の入ったボウルに網をかぶせて水道水で水晒しすることに・・・一時間経って蛇口に戻ると、皮は硬化して苦みを失っていました。そこで鍋に皮を移し、新しい水でぐつぐつ煮込んだ。煮汁を飲むと、まだ「酸っぱ苦さ」が残っています。えぇ~い、水を換えるぞ、煮直しだぁ・・・で煮込んでいって水が減ったところで、白ワインとオレンジジュースを注ぎ、さらに実を鍋に移して砂糖を加えていきました。味見すると、美味しいんです。苦みはほとんどない。あっさりした、爽やかな味が口にひろがる。しかし、苦みがほとんどない。八朔の皮は歯ごたえがあるけれども、なんの味もしない。

一夜明け、家内と娘に試食してもらいました。
「八朔の味がして美味しいけど、これだけ苦みがないと、
マーマレードというよりも、蜜柑ジャムだね」
ときた。
「そう言われるかもしれないと思ってさ、ちゃんとペクチン満載の
皮出し汁をとっておいたんだ。あの赤いボウルの・・・」
「あっ、あれ捨てちゃったわ・・・ごめんなさい」
「・・・・」
マーマレード特有の「苦み」は皮の綿からしみ出たペクチンにあるのだと信じていたわたしですが、皮からでる苦みは「あく」だそうです。ペクチンは実を包む「袋」や実の中にある「種」に含まれている養分。複雑なレシピによりますと、袋や種を別に取り出して水につけ、ペクチンを抽出しておく必要があるらしい。ペクチンと糖分が合成し、とろみが生まれるとのこと。そんな難しいことしなくても、皮を少し残した実と種も煮込めばよいのかな。というわけで、今回もまた失敗してしまいました。でも美味しいですよ。「酸っぱ苦さ」はあまりないけれども、爽やかな薄味のジャムでして、寒天ゼリーと混ぜ合わせれば極上のスウィーツに生まれ変わるでしょう。
なんちゃって、負け惜しみですね。「酸っぱ苦さ」をどこまで残すべきなのか。次回こそ成功させてみせますよ。

↑煮込み中 ↓完成品
- 2010/05/06(木) 13:15:57|
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