きっかわさんの小料理屋で一時間ばかり過ごした後、轟くんと分かれてひとり馴染みの店へ。いきなりサッカーの話題から始めたんです。10日はコンペ〆切とともに南アW杯日本代表選手の発表があった日ですからね。
サプライズなんて、なにもありゃしない。川口が第3GKで戻ってきたといっても、ケガしてた準レギュラーが復帰した程度のことであり、なによりフィールドのメンバーが予想どおり過ぎてがっくりきた。だって、勝てそうに思えないんだもの・・・岡田に監督させるからこういう人選になるのであって、サプライズを得ようとすれば、やはり監督の交替しかなかったと改めて思った。わたしが期待していた選手は石川直宏(FC東京)です。昨年の今頃、Jリーグで連続得点していたアタッカー。よくケガするのが玉に傷だけれども、コンディションを高めれば、ヨーロッパでも十分通用するだろう。ほかに期待していたのは、
小野伸二(清水)と小笠原(鹿島)。現状で強いチームをひっぱっているベテランMFですからね。中村(横浜)や遠藤(ガンバ)よりもあきらかに調子はよいのです。
「俊輔、憲剛、遠藤の3人はW杯では通用しないと思うんだよね。コンディション
落としているし、この3人のうち1~2名は外して、小野伸二(清水)か小笠原
のどちらかを加えてほしいかった・・・」
などという意見を口走っていたところ、電話が鳴った。埼玉のホカノからだった。
「あっ、この前、小野がやって来ましたよ・・・なんか知らないけど、ボクに会いたかった
みたいです、なんちゃって??」
「・・・」
「もう熱くサッカーのことばっかり話しましてね・・・」
「・・・」
ホカノは香港から帰って駐車場サッカー体験の記憶が蘇り、遠い埼玉の地で悶々としていることを想像させた。
ところで、川口復帰の件について巷では「第3GK」と報道されているが、わたしの予想はちがっている。場合によっては、川口が先発でゴールを守る可能性があると踏んでいるのだ。大試合で楢崎は結構ミスが多いが、川口は運をもっている。「マイアミの奇跡」がその象徴なんだけれども、あのセレソンとの試合のようなスパーセーブを連発しない限り、グループリーグの突破はありえないわけで、その点では、今後のコンディションの調整を慎重にみまもりたい。
なんて話をしていたわけではなく、
カレーのお店に関する情報交換をする程度だったんだけど、いつものことながら十時を過ぎると忙しくなってくる。そろそろ暇(いとま)だな、と思っているころに別の電話が鳴って、話し相手を失ったわたしは、猛烈な睡魔に襲われはじめた。帰宅しないとここで寝てしまいかねない。さて、上着でも羽織って席を立つか、というところにドアが開いた。いささかおじさんムードのジーンズ・グループがどやどやどやと・・・どこかでみたやな顔だと思って考えた。そうか、推定「卑弥呼の館」
講演の後、ロビーにいた連中だ・・・お愛想の紙が席に届いてカードを出そうか、とも思ったが、ここはキャッシュです。ここからキャッシュですよ。
帰宅して爆睡・・・悲しい哉、3時間後にまた目が醒めた。おもむろに起き出して、VHS「
青いパパイヤの香り」をビデオデッキに突っ込む。それからの104分間、画面に吸い込まれた。見事な映像だ。1951年のサイゴン。10歳の下女ムイの表情が無垢で初々しい。その10年後、ムイは美しい女性に変身し、フランス帰りのピアニストを虜にする。ピアニストのフィアンセは下女に愛を奪われて、取り乱す。下女にビンタをくらわせ、部屋の飾り物をあたりかまわず投げ散らかして・・・ストーリーは単純なのだが、ベトナムの日常を描く映像はストーリーを超えた何かを訴えかけてくる。視る者は無言になるしかない。

↑城原海岸の たにうつぎ(谷空木 早乙女花)。因幡では、たにうつぎの花が咲くと田植えのシーズンを迎えるという。
- 2010/05/12(水) 12:59:25|
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