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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

ブロッサム・ギャラリー(Ⅰ)

研究所パース


学内コンペで優秀賞を受賞!

 本学サステイナビリティ研究所拠点施設に係わる学生のアイデアコンペが実施されました。4月21日に募集要項が発表され、締め切りの5月10日まで研究室メンバーほぼ全員で「ブロッサム・ギャラリー :サス研拠点施設ビオトープ化構想」と題する設計案に取り組みました。ASALABが得意とする復元設計ではなく、木造の環境共生建築の設計でしたが、「歴史とエコロジー」を現代に活かす設計はとても楽しかったですね。先週(6月3日)、その結果が学内ホームページの掲示版に掲載されました。設計者にはいっさい通知がなく、いきなり学生掲示板に順位を掲載するという穏やかでない発表形態に一同騒然となりましたが、ゼミ生諸君の健闘の甲斐あって、応募8作のなかで最高位にあたる優秀賞2点のうちの1点に選ばれました。コンペでの受賞は安土城見寺本堂復元設計(2008年)以来です。今回の受賞を記念して、「ブロッサム・ギャラリー」の設計内容を各担当者がブログに連載していく予定です。どうか御期待ください。

 20100608要綱 20100608要綱2
↑募集要項(クリックすると画像が大きくなります)

研究所敷地
↑敷地写真


1.目的・主旨

 某研究所施設の建築計画において、鳥取県、本学の特徴を活かした意匠、機能、自然エネルギーの活用、コスト縮減などについて、アイデアを募集する。次の点を考慮すること。
  ・木造建築としてのデザイン
  ・環境共生建物としての提案
  ・本学の統一された建築景観への調和融合に配慮し、隣接するビオトープや既存植物を
   有効活用する。

2.設計条件

1 敷地
 本学構内 ビオトープ東側緑地内(↑)

2 施設仕様
 構造:木造平屋建  延床面積:225㎡
 その他:使用部材は県産材とし、40立米以上使用すること。
     梁や柱の軸組が見えるなど、伝統的な軸組工法の魅力が
     伝わるものとすること。建物敷地はビオトープに隣接して
     おり、採光等を工夫して自然との共生をイメージした建物
     とすること。

3 所要諸室
 研究室1:研究者の研究場所(ハード中心)、実験実習、打ち合わせ
 (55㎡※倉庫10㎡を含む):                  
 研究室2(45㎡):研究者の研究場所(ソフト中心)
 展示スペースギャラリー:研究成果の展示、来場者の休憩場所、ミーティング
 (70㎡※倉庫10㎡を含む)
 管理室(25㎡):事務室、所長室
 共用施設(30㎡):トイレ、給湯室、研究資料用書庫

4 外構関係
 ・敷地内の立木及び、工作物については、建物への支障が生じる場合は移設する。
 ・敷地のうち100㎡程度を屋外作業場として整備する予定(覆い屋根を別途整備)
  であり、そのスペースも勘案して建物の配置を検討すること。
 ・併せて、作業場へ資材を搬入するため、車路進入路と2トントラックが横付け
  できるスペースを確保すること。  


密室運営と不可解なコメント

 それにしても、あまりにクローズドなコンペの運営に、参加した学生たちからは不満の声が上がっています。審査員も審査プロセスもいっさい公開されていません。昨今のコンペにおいては、審査員は実名公開、審査会も聴講者を含む公開でおこなうのが常態です。審査会を非公開とする場合でも、審査結果は速やかに応募者に通達されます。とりわけ受賞作に対する「講評」を内外に公開するのが常識ですが、今回の審査ではまったく応募者に連絡がありません。なんの連絡もないまま、6月3日、いきなり学内ネットの掲示板に順位が掲示されたのです。コンペ応募者に対して「ネットに掲示しました」という通知すらないのです。この一点をとってみても、「学生を人として扱っていない」という謗りを免れ得ないでしょう。

 話はまだ続きます。ネットに順位が掲示されて以降も学生にはなんの連絡もない。痺れを切らした隣の研究室の学生が事務局に直訴し、「講評」の公開を依頼したところ、審査員のコメントが一覧表になったペーパーを渡されました。それを聞いたASALABチームの代表者も事務局にそのペーパーをもらいに行ったのですが、そのコメントたるや・・・応募した学生に対するレスぺクトなどほとんど感じられません。学生を成長させたいのか、ドロップアウトさせたいのか・・・教育者の一人として悲しくなってしまうようなコメントがずらりと並んでいます。もちろん高評価を頂戴している項目も少なくないのですが、同じ内容の低評価の項目が異なる場所に反復的に書き込まれているのです。その大半は「維持管理」と「経費」に係わるものです。ところが不思議なことに、「維持管理」「経費」をあげつらう割には、根拠となるデータや指標はまったく示されていません。たしかな情報筋によりますと、審査委員会のメンバーに建築関係者は2名いたそうです。その二人は、いずれも自治体の建築職員。こういう人たちは、建築を「コスト」や「メンテ」でしか評価できない。建築の現実にばかり目を向けて学生の評価を貶め、「歴史とエコロジー」を未来に活かそうとする「環境共生建築」の夢を砕いてしまうことになるのです。そもそも、アイデアコンペとはアイデアを提供する競争であり、そのアイデアの良し悪しが問題なのであって、それを実現するためにプロの設計業者が雇われるわけです。良いアイデアを提供したのだから、あとはプロの建築家に任せればいい。建築家がメンテやコストにふさわしい修正をしてくれるはずです。それがアイデアコンペと基本設計・実施設計の役割分担ではないですか。

 今回配布されたこのペーパーは「講評」を書く前段階の「コメント」であり、いわば事務局内で保管すべき内部資料と思われます。この内部資料をもとに、審査委員長は(好意的な)「講評」を書いて応募者に送付し、学生諸君を激励すべきなのですが、そういう必要不可欠の書類を作成することなく、内部資料を学生に直接渡してしまったとしか思えません。それを手にした学生たちが、受賞にも拘わらず、落胆したのは言うまでもないことです。
 ここまで不誠実なコンペにそうそう出会えるものではありませんが、今後、事務局の大人たちが学生に対してどのような誠意を示すのか、注目されます。短期間のあいだに力作を創り上げた学生の苦労をしっかり受け止めてほしいですね。

  1. 2010/06/08(火) 17:59:43|
  2. 建築|
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