夏至が過ぎたばかりの初夏の奈良の蒸し暑さは尋常ではありません。蝶野正洋仕様のサウナスーツを着て1時間のスロージョギングをすると、すさまじい汗が噴き出してきます・・・じつは、昨日(25日)ようやく患者が退院し、今夜、長女が東京に帰っていきました。さきほどまで送別の晩餐をしていたのですが、サティのなかにあるイタメシ屋のお嬢さんはわたしの顔をみてきょとんとしている。顔から吹き出す汗と濡れた髪に驚いたようです。
というわけで、今夜もまた運命の夜を迎えました。ドイツ対イングランド。今回の優勝候補を、あまり好きではないドイツにしたわたしは、イングランドが勝ってしまうと、トトの敗戦が決まってしまいます。歴史をふりかえると、ドイツはW杯においてイングランドには負けない。負けたのは1966年のイングランド大会決勝だけでしょう? 相性の上では圧倒的にドイツ有利でして、ベッケンバウアーがイングランドを「愚か者」呼ばわりした気持ちが分からないではありません。70年代、ベッケンバウアーの全盛時代、ドイツとイングランドの差は天地ほどもありましたからね・・・「キック&ラッシュ」のイングランドに対して、1-3-3-3のマンツーマンによる組織的サッカーを展開したドイツのリーダーであったベッケンバウアーは、当時のイングランドを「モダンサッカーから20年遅れている」と揶揄したものです。しかし、同じ時代にクライフとミケルスのアヤックスはCLでバイエルンを4-0で粉砕するほどの新しい力を持ち始め、時代は大きく変わろうとしていたのです。
まぁ、そんなことはどうでもいいや。ともかく、いったん「ドイツが優勝」だと言ったんだから、バラックが欠場しようがクローゼに赤紙が届こうが、ドイツが優勝!です。みなが引き留めるにも拘わらず「フランスを優勝」にして譲らず、哀れグループリーグで散ってしまったきっかわ嬢には、わたしと同じサムライ魂を感じますね。その一方で、「イタリア優勝」を喧伝して憚らなかった武蔵(たけぞう)は、ピルロの負傷を知った開幕2日前に、突然、優勝候補をアルゼンチンに変えるという武士にあるまじき態度をとり、環境大学中で顰蹙を買っております。まるで田村耕太郎みたいな風見鶏だ、という批判に対して、武蔵はケロリとして「鐘のためならなんでもやるぜ・・・」。こんな男が警官になったら日本は終わりですね。
あっ、いよいよキックオフ!
前半20分、クローゼ先制。
ドイツはボドルスキの「遅さ」が気になる。10番気取りはやめて、エジルのサポートにまわるべき。
前半32分、不調のボドルスキが2点め。まるで、日本対デンマークの録画をみているような展開。ボールポゼッションの高いほうに大きな隙ができる。イングランドのプレスとマークが甘い。
前半37分、ショートコーナーからジェラードのクロスにアプソンがヘッドで1点返す。
その直後、ランパードのミドルシュートがゴールを割るもノーゴール!!
66年延長の真反対の結果に・・・
ただいまハーフタイム。疑惑のノーゴールに騒然としていますが、判定は覆らないので、気持ちを切り替えるしかありませんね。両チームとも、センターバックがやや弱い、という印象。
ところで、昨夜、韓国が敗退しました。韓国は、今回、相手がどんな強豪でも強気の戦いを変えなかった。敢えて打ち合いを挑んだその結果は、1勝1分2敗です。16強に残ったのだから成功だ、とも言えるでしょうが、今回、良い成績をおさめているチームは (超強豪を例外として) 守備に重心をおき、相手に「(ボールを)持たせ」あるいは「攻めさせ」てカウンターを狙っています。テレビ画面にボール・ポゼション率がでると、おおむねポゼション率の低い国が優勢にゲームを進めてる。日本代表がその典型なのだけれども、今日のドイツもそういう戦い方をしていますね。それが1本のヘディング・シュートで揺らいでいるのが現状です。
わたしには、ポドルスキとシュバインシュタイガーが不安定にみえる。エジルとともに、20歳のミューラーが鍵を握るように思えてなりません。ドイツ代表における「ミューラー」が活躍しないはずはない。
67分、ほらほら、ミューラーが決めた。3ー1です。ニアーに打つとはね・・・いい度胸してるな。ドイツが「持たせる」サッカーから「受け」にまわっているのが、やや心配。
70分、ほらほらほらほら、エジルの股抜きパスからミューラーが4点め。決まりましたね。
はい、ゲームセット。ドイツはクローゼ、ミューラー、エジルの3人を下げて温存しちゃいましたよ。エジルはすごい選手だね。バラックが怪我してくれてよかったのかもしれませんね。ミューラー、エジルの才能がこの大会で一気に開花してしまいました。
みたか武蔵、サッカーは名前じゃないぞ。
次はアルゼンチンか。いい勝負になるでしょう。
- 2010/06/28(月) 00:24:44|
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