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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

拝啓、岡田監督(Ⅶ)

11パラグアイ戦02


 あぁぁぁ~~、また、ふらふらです。どん兵衛さんがグラスになみなみと注いでくれた焼酎のロックが効きました・・・

 さきほど玄関の近くで若い男女の職員に慰められましたよ。

   負けちゃいましたね、・・・でも、いい試合でしたね。

と。わたしは咄嗟に反応したんです。

   いや、いい試合とは言えないでしょう。サッカーとして良いサッカー
   であったかと言えば、そうではない。ただ、最後にいい景色をみせて
   もらいました・・・

 昨夜の試合を興奮して視ていたのは、日本人とパラグアイ人(と日本の負けに大喜びした隣国人)だけでしょう。わたしがこれらの国と関係ない民族だったならば、欧米のメディアが酷評しているように、「大会屈指の退屈な試合だった」と切って捨てたかもしれません。
 対戦する2つのチームがともに守備に重心をおき、「相手を攻めさせてカウンターを狙う」堅守速攻型であれば、こういう展開になってしまう。振り込むのが怖くて「おりまくる」雀士4名の対決のようなものです。かつてのイタリアや、今大会のドイツ、ブラジルとどこが違うのかというと、守備に重心をおきながら、攻撃に転じると2~3人のアタッカーで点をもぎとる攻撃力があること。残念ながら、いまの日本やパラグアイにはそういう「攻め切る力」がない。だから、前半45分を終えた時点で、早くも予感しておりました。これは、120分の戦いになり、それでも決着がつかずPK戦になるだろう、と・・・
 実際、そのとおりになったのだけれど、正直なところ、今大会のラッキーボーイである川嶋が1~2本はパラグアイのPKをとめるだろうから、最終的には勝ってスペインと対戦することになるだろうとも思っていました。川嶋は2本めまで相手の動きをよく読んでいましたが、3人めから動きだしが早くなってしまった・・・もちろん駒野を責めるつもりはありません。涙ぐむ駒野を慰める松井や中澤の目が潤んでいたのがとても印象的でしたね。PK戦で日本は一つになった。その姿を国民にみせてくれました。それは、とても感動的な風景でした。4年前、ブラジルに大敗して中田英寿がグラウンドに倒れ込んでも、他のメンバーはそっぽをむいていた。ジーコの放任主義がもたらした醜い風景でした。あれから4年、日本代表は一つになれた。素晴らしいことです。

11パラグアイ戦01


11パラグアイ戦04

 ゲーム戦略を冷静に振りかえると、81分に阿部を下げたところが転機でしたね。4-1-4-1から4-2-3-1への転換は、いうまでもなく「攻撃へのシフト」を意味するものです。ここで、中村憲剛を出したのは正解。問題はその前後の選手交替だと思っています。まず松井を下げて岡崎をいれた。いつものパターンです。しかし、この試合を勝ちきりたいなら、松井はもっと長い時間フィールドにおいておくべきでしたね。瞬時に局面を打開する力をもつ選手は、今回の日本には本田と松井しかいなかった。だから、松井は守備を免除してでもフィールドにいたほうがよかった。最初に交替すべき選手は大久保だったのではないでしょうか。オランダやデンマークのような攻撃的チームなら、前戦の守備要員として大久保の存在意義は大きいのですが、攻めてこないパラグアイに対して大久保の役割分担は明瞭でありません。攻撃にあたっても、ポジション取りが曖昧で、視野がせまい。得点の匂いがしない。結局、延長の後半から大久保を玉田に替えるのですが、この交替にも疑問を覚えました。
 一緒に視ていた武蔵が「森本」の名前を口にしていたのです。わたしも「そうだ、森本だ」と武蔵に同意。パラグアイは「パチンコの釘」守備網を敷いているのですよ。スピードとドリブルが売り物の玉田は必ず釘にひっかかる。あそこで必要だったのは「密集に強い選手」です。セリエAで鍛えられている森本なら、単純な反転でシュートまでもっていけるかもしれない。理由はよく分かりませんが、4戦を通して若い森本を一度も使わなかったことをとても残念に思っています。メッシ、エジル、ミュラーらと同世代の森本にもW杯デビューさせてやりたかったですね。

 やはりグループリーグと決勝トーナメントは違いました。グループリーグは守備重心の組織力で勝ち上がれるけど、トーナメントではそれに加えて強い攻撃力が求められる、ということです。日本はやっかいな立場にいます。アジア・レベルでは攻撃的でよいけれど、W杯本戦では守備的にならざるをえない。これからは両者をミックスしたチームに脱皮していかなければなりません。守備網も強いし、点も取りにいける。まずは韓国とオーストラリアを倒しましょう。この2チームにきっちり勝ちきれるようになれば、W杯8強が現実味を帯びてくるはずです。

11パラグアイ戦03
↑カナイチヤは40名立見の大盛況。きっかわ嬢のカウンター捌きもみごとでした。轟は最初から、武蔵はバイト終了後に駆けつけました。その後、轟宅でスペインvsポルトガル戦をみたのですが、泥酔した教師は最初から爆睡。後半11分の先取点まで轟のベッドでずっと眠り続けた次第です・・・

  1. 2010/06/30(水) 17:31:06|
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