フラストレーションの溜まる週末だ。全放送局が選挙速報をやって、深夜の教育TVだけがワールドカップの特別番組を提供するという、このメディアの姿勢が気に入らない。投票したい政党のない不毛な参議院議員選挙などより、4年に1度のワールドカップ決勝のほうがずっと重要なイベントであるという事実を、メディアだけでなく、民主党も自民党も知っておいたほうがいい。
昨夜は悲惨だった。スカパーがわるいのか、NHK・民放などの地上波放送局がわるいのか。これでも下宿にはスカパーのアンテナなど機器類を保管しているのだが、2004ユーロを契機にWOWOWに乗り換えて、スカパーとは契約解除したままだから、3位決定戦が視られない。たしかに、W杯における3位決定戦は歴史上、あまり重視されていない。オリンピックでは「銅メダル」に<異常なほど>意味があるのだが、ワールドカップにおいては「ベスト4」に意味がある。だから、3位決定戦にはメンバーを落として若手で臨むことが少なくなかった。今回のドイツは、その例に漏れず、風邪などの影響でレギュラー数名がスタメン落ちした。しかし、むしろドイツの若いチームに興味をもつサッカーファンは多いだろう。一方のウルグアイは、ハンドのバッシングに晒されているスアレスが復帰し、フォルランとのコンビが復活して本気になっている。
ライブ映像を視たかった。仕方ないので、レポートの採点をしながらネットの「速報」をチェックしていた。すると、手動更新するたびに点が入っていく。激しいゲームになっていることは容易に想像され、観戦者のツィッターコメントを読めば、「凄い試合だ!」「今大会最高のゲーム」「延長戦までみたかった」等々・・・3-2というスコアはサッカーでもっとも面白い展開だと言われている。ドイツもウルグアイも攻めたんだ。猛烈な打ち合いをやったんだ・・・なんでドイツはスペイン戦でそういう試合をしようとしなかったのだろう・・・スペインに中盤を支配されたからといえばそれまでだけれども、チリだって果敢にスペインに打ち合いを挑んだのに。オシムがいうところの「モウリーニョ・シンドローム」にドイツまでもが呑み込まれ、あえなく0-1で敗退・・・このまえも書いたとおり、日本やパラグアイがモウリーニョ戦略を見習うのは理にかなうけれども、イングランドとアルゼンチンから4点を奪ったドイツまでもが「パチンコの釘」になるなんて・・・結果としてスペインに負けても良かったから、3位決定戦のような3-2の打ち合いをみたかった。
レーウ監督のインタビューにも失望した。「今回の結果に満足している」というのである。「誇って帰国できる」と。選手たちは悔しがっているのに、監督は満足している。レーウという人物はイケメンでクールで、たぶん温厚で人望があって、頭がよくて、すぐれた教育者・指導者なのだろうが、永遠にモウリーニョにはなれない。勝負師じゃない。2年後のユーロでスペインに勝ちたいなら、指導者(監督)を変えたほうがいいんじゃないか。そうか、モウリーニョを監督に迎えればいいんだ??
オランダにはドイツのような試合を絶対してほしくない。まず前の3枚のFW、ロッベン、ファンペルシー、カイトは守備に戻らなくていい。この3人が前線にはっていれば、スペインのサイドバックもそうそうオーバーラップできないだろう。ディフェンス・ラインは勇気をもっておしあげろ! ドイツみたいにゴールの前に巣くってはいけない。最終ラインと前線の距離を短くして、狭いスペースのなかでガチのつぶし合いに挑んでくれ。いくらスペインの中盤がうまくても、どこかでミスをする。そのボールを拾って前線につなげば必ず活路が見いだせる。わたしはね、べつにオランダというチームが好きなわけではない。ただ、もう「パチンコの釘」作戦はみたくない。1-0の試合は要らない。壮絶な戦いがみたい。点の取り合いを期待している。
さて、キックオフ!
前半終了。スペインはパスサッカーができていない。
イニエスタが自陣に下がって守備をしている。
ロッベンを中心に攻撃陣が前に出ているのが効果的。
カードは怖いが、ぎりぎりのところで勝負するしかないだろう。
後半キックオフ!
後半終了。0-0。ドイツ戦とちがって面白い試合だ。
こうしたら、スペインのパスサッカーがとまるという
サンプルをオランダが示している。中盤でボールを支配
させないためには、カード覚悟のディフェンスはやむを得ない。
ただ、カイトの代わりに入ったウィンガーが機能していない。
(交替の必要はなかった??)
延長前半キックオフ!
また、ミスジャッジから試合が決まった。
スナイデルのフリーキックは完全にスペインの壁に
あたったのに、コーナーキックではなく、
ゴールキックと判定された。
その直後のカウンターで1点が入った。
あそこでルール通りコーナーキックをオランダに
与えていたら、こんなことにはなっていない。
後味のわるい終わり方だった。
素直に「おめでとう」と言いたいところだが、
そういう気持ちになれないな。
また、フラストレーションが溜まってしまった。
ビジャに変わってトーレスが入った瞬間、
スペインは負けると思ったんだが・・・
トーレスからは負のオーラしか感じられない。
よく疫病神を出したものだ。
今大会、おもしろかった試合のベスト3は以下のとおり。
1.ブラジル対オランダ(1-2)
2.イングランド対ドイツ(1-4)
3.日本対デンマーク(3-1)
心残りは3位決定戦。どなたか録画をみせてください。
一ヶ月楽しませていただきました。
ありがとう!!
- 2010/07/12(月) 06:09:48|
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