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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

摩尼寺「奥の院」発掘調査日誌(Ⅳ)

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「寛永通宝」の取り上げ

 8月6日(金)。今日は午後からゼミのため、作業は午前中のみの半ドンです。5日はASALABメンバー総出で出動したため、作業は想像以上にはかどり、ついに遺構検出にいたりました。そこまで作業が進むとは思っていなかったもので、「遺構カード」と「ラベル」をまだ現場に持ってきていませんでした。そのため、遺構の略測、遺物の取り上げができなかったので、本日おこなうことに。「遺構カード」は、検出したその日の遺構をラフに実測し、特筆すべき事項を書き込んでいく略測図です。現場における遺構のメモ書きのようなものですね。「ラベル」は遺物取り上げの際に遺物とともにビニール袋にいれる情報カードです。写真の写し込みにも使うので、文字は大きく書きます。
 6日の参加者は以下の通り3人のみ。

 参加者
  エアポート・轟・先生 計3名

 いつものように8時半に大学に集合し、摩尼寺に向かいます。この時間帯は出勤時間と重なるので道路は大渋滞。そのため目的地に着くのはいつも9時半ごろになります。住職に挨拶を済ませ、いざ現場へ。もうすっかりこの山道に慣れたのか、いつもより早く着く感じがします。10時に「奥の院」に到着し、小休止。テントを立ち上げ、遺構を覆っているブルーシートをはがし、「遺構カード」の記入を始めます。

 さて、この「遺構カード」ですが、いったいどのように書くのか。先生からいただいた見本をもとに、見よう見まねで記入していきます。まずは用紙の右下(遺構の南東隅)を基準とし、X軸に3m間隔で01、02、03…、Y軸も同じように3m間隔でA、B、C…、と区画分けしていきます。と、そこまでは大丈夫。そして、30分の1の縮尺でカードにスケッチしていくのですが、ここで失敗。各自担当した区分を、各々が自分のカード上に都合がいいように書き込んでしまったため、カード内にはダブった区画がいくつかできてしまいました。少し遅れて現場に到着した先生はこれをみて唖然。大学で細かいチェックを受けた際、こってり絞られました。「遺構カード」は隣り合う区画のカードがつながるように記録し、時には縮小コピーをかけて全体遺構図の略図にする場合もあるようです。よく考えたらすぐわかることなのですが…、次回は注意して書かなくては。幸いスケッチ自体には問題がなかったので、なんとか大学で修正できました。


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 昨日お知らせしたように、基壇土と思われる三和土(タタキ)と外側の黒灰土との差がみえてきましたが、6日には先生にばっちりその境界線を定めていただき、カードに書き込みました。ただ線をひくだけではなく、そのどちら側が三和土で、どちら側が黒灰土なのかがわかるように文字も書き込んでおきます。検出日も必要です。今回は、「三和土=淡茶灰土/表土=黒灰土」としました。

 その後はいよいよ遺物の取り上げの指導です。昨日検出した「寛永通宝」と「平底土器(?)」を取り上げます。遺物を取り上げる際は、まず先ほど作成した「遺構カード」にその位置をスケッチします。次にラベルに、以下の内容を4段書きします。

  大地区名: MNOK【摩尼山奥の院の略称】
  小地区名: C03 【3mグリッドの区画】
  土層or遺構: 表土 【遺物が出土した土層もしくは遺構】
  取り上げ日: 100805【2010年8月5日の略記】

 ラベルには水をはじくフィルム質の紙を使っています。その紙に油性マジックで情報を書き込みます。こうすることによって、紙が破損したり、文字が消えてしまったりすることを防ぐのです。時をおかず、ラベルと同じ情報を遺構カードにも書きます。これで「いつどこでどの遺物が取り上げられたのか」が分かります。遺構カードには遺物を「発見した日」と「取り上げた日」の両方を書き込んでおく必要があるとも教えられました。これらの作業ののち、遺物はラベルとともにビニール袋におさまり、遺物コンテナに保管します。
 ついに本格的な調査の始まりです。面白さと同時に難しさもじわじわと感じ始めました。しかし、すべてが初めての経験で面白いので、まったく苦とは思いません。逆に、もっといろんなことを学びたいという気持ちでいっぱいです。さて、これから何が起こるか、今から楽しみで仕方ありません。(Mr.エアポート)

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  1. 2010/08/07(土) 14:01:24|
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