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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

摩尼寺「奥の院」発掘調査日誌(ⅩⅩⅩⅩ)

眞田さん


断面にあらわれた下層礎石の抜取穴?

 9月26日(日)。今日も引き続き、断面の線引きと作図、注記を主におこないました。

 まず、午前中はブルーシートにたまった水を抜く作業から。ブルーシートをめくるために、ひたすら水を汲み取ります。そうしていると倉吉市教委のSさんが突然登場。8月8日以来2回目の訪問ですが、おおきく様子が変わった現場をみて、驚いておられました。水抜きが終わったブルーシートを一枚一枚めくり、下から現れる遺構の状況を先生が説明していきました。一時間ほど見学された後、ちょうどお昼になったので、Sさんは帰路に着き、私たちは昼休憩となりました。
 午後からはそれぞれの担当する断面の線引き、作図、注記をおこないました。私の担当エリアはC区北壁です。前日までになんとかかんとか線を引き終えたので、今日はようやく図面に描いていきました。C区北壁はあまり深く掘り下げていないため、深掘りしたところに比べると土層の数も多くなく、当初思っていたよりもスムーズに・・・とはいっても、半日かけてようやく一枚仕上げるのが精一杯でしたが・・・

 今日はそのほかに、タクオさんが⑪A区東壁・⑫A区南壁と作図途中だった④B区西壁の実測を終え、先生は⑨D区北壁、⑬すり鉢風トレンチ、⑪A区東壁・⑫A区南壁の注記を完成させました。すると、いくつか据付穴や抜き取り穴と思われる断面がみられることがわかりました。

以下、日誌から。

⑪A区東壁、⑫A区南壁
 →上層タタキによってパックされた第2層の下に下層礎石の据付と抜き取り穴と思われる断面を確認した。それらは、すり鉢風トレンチ底の抜き取り穴?と相関性があるようにもみえる。今後、深堀をして穴の底を確認する必要あり。

⑬すり鉢風トレンチ
 →下層の礎石にもみえる平たい石の周囲に、上層の柱の据付もしくは抜き取り穴と思われる断面を確認。下層の礎石を上層に転用した可能性も考えられる。

A区南壁-穴ctすり鉢風トレンチ-s2
左:A区南壁にみられた穴の痕跡(断面図中央部)  右:すり鉢風トレンチ

 他のグループはほぼ断面図作成を終えてしまったので、残る私たちのグループ(部長&轟)も急がねばなりません。また、明日はレーザー測量の予定。これまで雨で3度も延期になり、4度目の正直となるのか。最近は予報が外れることが多いので天気が心配ですね。(部長)

  1. 2010/10/01(金) 21:08:14|
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