現場にエンジンポンプ導入! 9月28日(火)。この日は、午前中雨だったため、午後から現場に上がりました。雨は27日の夜から降り続け、天気予報では28日も雨が降るとのこと。現場のトレンチは間違いなく満水でしょう。これまでトレンチ内の水抜きはバケツとヒシャクを使っての人力作業で、豪雨の後は水抜きだけでも相当な時間を費やしていました。以前、乾電池式のポンプを購入したのですが、もともとドラム缶用ポンプだったので、濁水の発掘現場ではいまいち効力を発揮しません。今後の発掘調査のことも考えて先生と協議し、水中ポンプかエンジンポンプを購入することにしました。午前中にホームセンターに行き、ポンプを探しました。
さて、ホームセンターに行くと水中ポンプもさまざまで、棚一列にずらりと並んでいます。また、これらは工事現場用や農業用など用途はさまざまで、さらに清水用、汚水用に分かれます。エンジンポンプも同様に色とりどりです。値段は似たようなものなのですが、いったいどれが今回の発掘現場に適しているのか、店員さんとも相談しながら吟味しました。
水中ポンプとエンジンポンプ。この2つの大きな違いは、ご存知のように電気駆動とガソリン駆動であること。ということは、水中ポンプの方はポンプとは別にガソリン駆動の発電機を現場に持ってあがらなくてはいけません(ホースも別売り)。昨日の三次元測量でも、ガソリン満タンで6時間動く発電機を用意されていました。その日、お手伝いで現場まで測量道具を運搬しましたが、小型とはいえこの発電機の重さは尋常ではありません。また値段もとても高価です。ホームセンターでも発電機を確認したのですが、値段を見て驚き!1ヶ月のバイト代ではとても買えるものじゃありません。重量もなかなかのものです。もっとも小型で軽いものですら、12キロ(その分値段は高い)もあります。安いものは安いのですが、その分大きくてずっしりと重たいです。しかしながら、発電機があれば水中ポンプだけでなく、他にも電気ポットや電気ストーブも使え、これから寒くなる現場では大活躍でしょう。
一方、エンジンポンプは、文字通りエンジンとポンプが一体となっており、サイズも小型で片手でもらくらく運べます。最大のポイントは、エンジンポンプは本体以外にもホースやカプラーがセットになっており、ガソリンを入れればすぐ使えます。ただし混合ガソリンなのでガソリンで動く発電機よりも燃料代が高いのが難点です。

それぞれ、長所と短所があるのですが、とりあえず今回の目的は現場の水抜きということで、エンジンポンプを購入しました。午後から天候が回復し、現場に上がってみると案の定トレンチは雨水でいっぱい。さっそく購入したエンジンポンプを組み立て、ガソリンを入れました。ホースの先を水溜りに入れ、思いっきりコイルを引くと、エンジンが鼓動を始め、しばらくして勢いよく排出ホースから水がでました。これはすごい!エンジンを始動して2分ほどで、小さなトレンチの水があっという間になくなってしまいました。続いてL字トレンチ、長大形土坑と次々と排水。
作業は2時間程度で完了。けっこう時間がかかっているじゃないかと思われますが、エンジンポンプも水中ポンプも、ある一定の深さ以上水が溜まっていないと吸引できない仕組になっています。それでもエンジンポンプはトレンチ内のほとんどの水を1時間ほどで排出し、残りの雨水はスポンジやヒシャクを使ってくみとりました。これを今までのようにすべてバケツを使って抜いていたら3~4時間はかかるでしょう。
雨が降った後の現場が、ちょっぴり楽しみになった一日でした。(Mr.エアポート)
- 2010/10/03(日) 22:18:09|
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