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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

摩尼寺「奥の院」発掘調査日誌(ⅩⅩⅩⅩⅤ)

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写真撮影に向けて(1)

 10月1日(金)。いよいよ神無月ですね。神さまはみんな出雲に行かれてお留守になってしまいましたが、仏さまはちゃんと摩尼山にいらっしゃいますよ・・・この日は、昨日に続き下層遺構の写真撮影に向け清掃作業をおこないました。写真撮影は3、4日に予定しているのですが、天気予報をみると3日の降水確率は70%、4日が40%とあまりよくない予報。しばらく天気予報とにらめっこが続きそうです。この日の清掃作業は以下のように分担してすすめていきました。

 上層・下層遺構の掃除: エアポート、轟
 C区西側トレンチ凝灰岩盤の掘り出し: 部長
 長形大土坑の凝灰岩盤の掘り出し: ナオキ

 昨日、A区とC区の上層遺構の掃除を完璧に済ませたのですが、昨晩は風が強かったせいか、現場にあがってみると砂塵や落ち葉がちらほら。さっそく各担当にわかれて遺構の掃除に精を出しました。さて、昨日エアポートが掘り出した隅丸方形ピット周辺の凝灰岩盤を部長さんが丁寧に掘り出していくと、新たにピットが3つ出てきました。昨日の隅丸方形ピットとは異なり、今回発見したピットは円形に近く、規模も10センチ程度とそれほど大きなものではありません。近くに以前先生が発見された楕円形の大きなピットがあるので、これが柱穴(もしくはホゾ穴)だと仮定すれば、小型の円形ピットは「足場穴」とも考えられます。

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 一方、ナオキが担当する長形大土坑は、9月10日に岩盤をすべて露出させたのですが、わずか3週間で再び泥に埋まっておりました。以前掘り下げた際に確認した「波打つ凝灰岩盤」の面影はまったくありません。作業が最も速いナオキの手にかかっても、分厚い泥にパックされた長形大土坑は一日で半分しか掘り出せませんでした。

 上下層遺構の掃除も終え、トレンチの縄を新しく張り替えると、なんだか現場が輝いて見えます。某女子学生じゃありませんが、「ん~、遺跡らしい」。明日は、引き続き凝灰岩盤を掘り出し、上層礎石や岩盤を水洗いし写真撮影に備えます。(Mr.エアポート)

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  1. 2010/10/06(水) 21:20:50|
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