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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

摩尼寺「奥の院」発掘調査日誌(ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅨ)

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癖になるレリーズ

 11月3日(水)。この日は、Ⅰ区・Ⅳ区の写真撮影、各断面の線引き&作図、平面精査をおこないました。

 Ⅰ区は木陰、Ⅳ区は岩窟前にトレンチがあるため常に薄暗く、これまで遺構写真を撮影するとき、どうしても手ブレが気になって仕方ありませんでした。そこで今回はデジタル一眼レフ、フィルム一眼レフともにレリーズを購入し、本格的な撮影に挑戦。まずは昨日掘り下げ断面を確認したⅣ区から撮影を開始しました。三脚にフィルムカメラを据え、レリーズを接続。これで手ブレ対策は万全です。先生がカメラを握り、ナオキが撮影をアシスト。その間、残った学生は、次に撮影を控えるⅠ区と井戸の掃除をおこないました。ボタンを押すたび、岩窟の方から

 「おぉ~、これはバツグン!」

と歓喜の声が上がります。

DSC_0725c.jpg Ⅳ区の次は、Ⅰ区の撮影に移行。Ⅰ区は樹々に囲まれているため、昼間でも暗く、調査区の中で最も写真撮影が困難な場所です。撮影に向け上層遺構をすべて露出させると、Ⅰ区もなかなかのものです。Ⅱ区に負けない遺跡の雰囲気をみせ始めました。先生はすっかりレリーズに魅了され、「プロになった気分だね」と終始ご満悦。撮影した写真(デジタル)を確認すると、日の光が弱いため全体的に暗いですが、レリーズのおかげで手ブレしていないので、デジタル処理をすれば問題なさそうです(←)。Ⅰ区の撮影後は、下層掘り下げ用の縄張りをしました。

 午後からは、Ⅳ区の断面の作図&注記、井戸の断面線引き、B区の平面精査をおこないました。Ⅳ区は断面の注記をすませたあと、その断面をみながら昨日残したベルトの掘り下げをしていきました。昨日の分層で断面にピットと思われる落ち込みが確認されたので、残された部分の平面を検出し、ピット内の埋土を取り除いていきました。Ⅳ区からは古い時代の遺物が出ることを期待したのですが、28日~29日に黒灰土から出たカワラケ以外なにももみつかりませんでした。この日、Ⅳ区の調査は完了。トレンチから岩窟の成立年代を特定する遺物が出なかったのは正直つらい結果です。
 さて、雨があがった午後からは、B区の平面精査です。遺構面を饅頭でうすくうすくかいていき、礎石抜き取り穴を探します。この日も、何箇所かピットの痕跡を発見。この調子で、どんどんピットが出てくることを願うばかりです。

 今後は、以下の方針で調査をおこなっていきます。
  1 まずはガリで遺構面全体を薄く削りピットを探す。
  2 ピットを見つけたらすぐには掘り下げず、ピット枠を線引きし実測、レベルをとる。
  3 実測したピットが柱配置のグリッド上にのったもののみ掘り下げをおこない、断面を確認する。

 今年も残すところあと2ヶ月。もう時間はありません。(Mr.エアポート)

IMG_2360.jpg

  1. 2010/11/08(月) 00:56:39|
  2. 史跡|
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