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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

仮組 -田和山遺跡の大型掘立柱建物

 今日は田和山遺跡(松江市)に復元される大型掘立柱建物の仮組検査の予定を入れていた。とはいうものの、なにぶんこの大雪で、JR山陰線が動くかどうかさえもわからない。午前10時、松江市の藤井くんに連絡をとると、向こうは雨だという。昨日1時間近い遅れがあったJRも、今日はほぼ定刻に動いているというから、さぼりは許されなくなった。そこで、昨夜の忘年会をただ一人欠席したノビタに「迎えにきてくれませんか」と丁重に電話して圧力をかけ、鳥取駅までのタクシー代を節約した。
 松江に着くと、雪がない。路肩にうっすら積もっているだけ。雨があがって、晴れ間がみえている。おなじ山陰で、どうしてこうも違うのかと、全市カマクラ状態の鳥取市民は嘆いたのであった。

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 田和山の大型掘立柱建物の仮組は、大きな倉庫にすっぽりと納まっていた。いや、よく出来ている。この建物の「売り」は何かというと、棟の反りである。一昨年、名和町の茶畑第1遺跡の大型建物を復元するさい、桁行方向の両端の柱間が長いことを確認して、遠く池上曽根遺跡をふりかえれば、やはり両側の端間が長くなっている。そういえば、田和山も端間が長い。これはどうしたことかと考えあぐねていたところ、日本列島考古速報展に陳列されていた浜松市の家形土器(もちろん弥生時代)の棟が反っているのをみて、ひょっとしたら、これかもしれないと直感?したのであった。要するに、大型建物の場合、桁行方向に長いので、棟木が一材では足りない。一材とするのは中央部分だけで、両側の端間部分では棟木を継ぎ足し、加えてそれをわずかにそり上げたのではないか、という推定である。まったくいい加減な推定なのかもしれないが、こういうちょっとした匙加減で、建物の外観に迫力が増す。おそらく棟を反らせた大型掘立柱建物の復元は、田和山がはじめてだろう。

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↑↓クリの樹皮をむく道具。北欧では、これが鉋になる。削り屑は200袋にもなって廃棄するというから、おいおいいけませんよ、復元建物の燻蒸に使いましょうよ、要らないなら環境大学でいただきますよ、とコメントしておいた。

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 チェックは微細な部分をのぞけばほぼ問題なく終わった。そのあと、近くにあった武内神社・平濱八幡宮に参拝した。武内神社は長寿延命の御利益があると聞けば、93歳の父が入院する身としては足を運ばないわけにはいかない。この二つの神社の本殿は流造であった。平濱八幡宮は三間社で、武内神社は一間社。流造は日本でいちばん数のおおい神社本殿の形式だが、出雲でみると、驚いてしまう。なぜ、大社造でないのか、その理由を知りたくなるのである。八幡様のせいだろうか。

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 JRの結果を報告すると、行きの「スーパーまつかぜ」が7分遅れ、帰りの「スーパーおき」が20分遅れであった。行きも帰りも道元関係の文庫本を読んでいた。正直にいうと、文庫本になった漫画本なのだが、道元の生涯はだいたい理解できたし、『正法眼蔵』についても、とりあえず取っ掛かりにはなったのではないだろうか。かの司馬遼太郎も、未知の分野に挑むさいには、小中学生向けの本から読んでいたという。漫画だと言っても、馬鹿にはできませんよ。

 鳥取駅に戻ると雨が降っていて、積もった雪を溶かしつつあったが、なにぶん雪の量が尋常ではなく、宿舎のある田園町の道路は雪と雨で凸凹になっており、危ないことこと上ない。しかも、先ほどから雨が雪に変わってきた。
 今夜もまた雪作務である。
  1. 2005/12/23(金) 21:48:16|
  2. 建築|
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