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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

バンドリンとブーズキ



 昨日の記事「マクタン通信(Ⅷ)-バンドリアとラウド-」にコメントを頂戴し、ショーロ映像で使われている楽器が「ブーズキではないか?」とのご教示がありました。そこで、ごく簡単ながらウィキペディア等で調べてみたところ、ショーロの弦楽器は「ギター+カヴァキーニョ+バンドリン」のトリオ構成が基本のようです(ベースを加えるとカルテットになりますね)。カヴァキーニョはウクレレと同起源の小型4弦弦楽器、バンドリン(Bandolim)はスペイン・ポルトガル起源の4コース8弦の複弦楽器です。昨夜の映像の右端にみえる楽器はバンドリンであり、上にソロの演奏を貼りつけました。調弦はマンドリンと同じです。「ラテン系のフラットマンドリン」という言い方をしてよいかもしれませんね。

 一方、ブーズキ(bouzouki)は、ギリシア起源の4コース8弦の複弦楽器で、おもにバルカン半島で使われているようですが、ケルトに入って「アイリッシュ・ブーズキ」となるわけです。
 まず、ギリシアのブーズキの演奏から貼りつけます。ウィキペディアの解説とは異なり、3コース6弦ですね。



 次にアイリッシュ・ブーズキ(セルティック・ブーズキ)の演奏です。こちらは4コース8弦になってます。



 ご覧のように、ネックの長いところに特徴があり、おそらくバンドリン(マンドリン)のオクタヴィーナ(1オクターブ下がり)なんでしょう。


 フィリピンでみた14弦の楽器、すなわち、バンドリア(BANDURRIA)やラウド(LAUD)などはスペイン起源で、民謡に使われる楽器だということです。映像もありました。
 まず、バンドリアですが、14弦ではなく、6コース12弦になってますね。



 次はラウド。やはり12弦ですが、ひょっとすると、植民地であったフィリピンに楽器の古態が保存されているのかもしれません。あの弦の配列は複雑怪奇であり、整理整頓されていないところに「古さ」を感じてしまいます。



 キューバン・ラウドなる楽器も発見してしまいました。文字通り、キューバのラウドです。



 昨夜で「マクタン通信」の音楽シリーズ(Ⅵ)~(Ⅷ)は終わりましたが、明日の(Ⅸ)ではもっとかっこいい複弦楽器の映像を貼りつけますので、お楽しみに!

  1. 2011/04/11(月) 00:31:09|
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