サティの生活実感工房に行くと、なにかが起こりますね。
良い音楽が流れていた。たぶん1本はガットギターで、もう1本はスティール弦だ。上手いなぁ・・・だれだろう?
こういう店で流してる音楽はたいてい有線なんですが、展示台の下にCDプレーヤー付きラジカセを発見。店員さんに訊きました。「このCD、だれの演奏ですか」、と。
億劫そうに、店員さんはCDジャケットをもってきた。
家カフェ -Acousphere
帰宅後、さっそくネットで情報を漁りました。これは良いね・・・五臓圓ビルのカフェ「
ポーム」にも、これだとあうかもしれませんよ。ゴンチチよりも、こっちの方を薦めたいですね。
アコースフィアは、奥沢茂幸と清水敏貴のギターデュオ。二人とも1971年生まれで、バークリー音楽院の同級生だとか。40歳か・・・良いころですね。あの日に帰りたい。
「家カフェ」という概念は、要するに、そのCDに納められた音楽で、ホームをカフェに変えちまうんだ、という発想です。だからポームだって、この音楽なら空気を変えられるでしょう。ジャズ系のギタリストは、即興演奏の「方法」にばかりこだわって「歌」が消えてしまう人が少なくないけれども、このデュオのギターは歌ってる。気持ちよいですね。
ただ、タック&パティと共演したことを誇らしげにHPに書いて「売り」にしているのはどうなんだろう?・・・タック&パティと聞いてただちにイメージできるのは、鳥取県ではわたしぐらいのもんですよ(実際は20人ぐらいいるでしょうが)。日本では無名に等しいグループをもちあげたって仕方ないし、少なくとも私は、タック&パティの音楽に大きく感心したことはありません。アコースフィアは自立したプロのミュージシャンなのだから、もっとオリジナリティを強調したほうがいいよね。
カフェ、というか、喫茶店には憧れがあります。『黄昏流星群』だったか『人間交差点』だったか忘れたけれども、お客がほとんど入らない喫茶店の話があったのね。髭をたくわえた初老のマスターがいつもパイプを銜えて、新聞か小説を読んでいる。お客は日に3人ぐらいしか入って来ない。そこに、高校生の少女が放課後、毎日のように通う、という作品でしてね。そのマスターはじつは大会社の御曹司なんだけど、会社を嗣ぐのが嫌で、喫茶店に逃げていたんだな。「自分を取り戻す」ために、喫茶店を開いたんです。
理想だね。自分の聴きたい音楽をずっとかけつづけ、暇な時間を読書で潰す。お客が来たら、ほろ苦いコーヒーを飲ませる。ピーナッツぐらい、つけてやろうか。
お客は来なくていいんだ・・・
そして、またひとりぼっちさ
- 2011/04/22(金) 00:12:11|
- 音楽|
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コメント:4
Acousphereは良いですね。
特に同じシリーズの「休日音楽」に入っている"Don't worry, Be Happy"が好みです。
このカフェ・シリーズは、ギターマニア心をくすぐるラインナップで、夜カフェとかボサノヴァの佐藤正美さんとかも良いですね。(あたしゃ、すべてツタヤで借りました)
- 2011/04/22(金) 21:40:22 |
- URL |
- mifu #qbIq4rIg
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心地よいですよね。邪魔にならないというか。私もこのカフェシリーズを大分持っています。昨年の春先あたりからよく聴いていますね。ナイロン弦、ナイロン弦と騒いでいたのもこのあたりの影響が大きいと思います。
- 2011/04/22(金) 23:58:06 |
- URL |
- ちょとろく #-
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そうですか、ツタヤに並んでいるほどメジャーなんですね。
もっとマイナーなシリーズかと思っていました。
こんど奈良に帰ったら、娘と一緒にツタヤに行ってみます。
- 2011/04/23(土) 03:53:39 |
- URL |
- asax #90N4AH2A
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「ナイロン弦」熱の原因がアコースフィアだったんですか。
気持ちよい音楽ですが、これを真似しろと言われてもできませんね。
バークリーで鍛えただけのことはある人たちだと感心した次第です。
もっとメジャーになってくれることを願ってます。
- 2011/04/23(土) 03:56:46 |
- URL |
- asax #90N4AH2A
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