3週間ばかり前の昼下がり、国営放送のトーク番組に長山洋子がでていた。たしか、いま43歳。41歳のときアメリカ人と結婚して、42歳で出産。その一月後からステージに復帰したという。
驚きの連続だった。この人、三味線を抱えて演歌を唱うのね。代表作は「じょんがら女節」でして、番組でもその曲を披露してくれました。あっけなく、ノックアウトです。もちろん、わたしがノックアウトされたの。格好いいし、歌がうまい。ジョンガラ三味線の腕も相当なもんですねぇ(澤田流の名取だって!)。津軽三味線ってのは、チョッパーベースと似てるな。右手と左手両方で、弦にアタックkかけてるでしょ?
このページでは、いちばん有名な「じょんがら女節」じゃなく、「嘘だと言って」を貼りつけておきます(↑)。こっちのほうが艶っぽいかんね。
さらに驚いたことに、この人、元はアイドルで、ポップス歌ってたんだ。いちばんのヒット曲が「ビーナス」(↓)。ショッキング・ブルーの日本語カバーですよ。ショッキング・ブルーって、ぼくたちが中学校のころのバンドですよ・・・懐かしい。二十歳を過ぎたころ、事務所の方針で、演歌歌手に方向転換。というか、もともと演歌歌手でのデビューをめざしていたのだけど、16歳の少女には早すぎるということで、ポップスを歌わせていたらしい。そうだと思うよ。そこいらのポップス歌手は簡単に演歌歌手にはなれないからね。演歌っていうのは、要するに、日本の民族音楽でして、民謡の延長線上にあるものだからね。音は5つでよくて、コードも3つで十分。少しハイカラな演歌だとコードが5つか6つに増える程度だ。つまり、単純なメロディだからこそ、歌い手の力量が問われるわけです。同じような歌を印象深い音楽にしうるか否かは歌い手の力にかかっている。このあたりは、ブルースと似てるね。ブルーノート・スケールの中で、どれだけ特殊なフレーズを弾いてみせるか、ということで、ベックやクラプトンみたいな秀でたフレーズが弾ける人は少ないわけです。
ともかく、長山洋子という人は、アイドルからあっさり演歌歌手になって大成功し、三味線も名取りになって、アメリカ人の社長と結婚して、高齢出産して一児をもうけてまた歌っている。ちあきなおみがますます可哀想になってきたよ・・・(余計なお世話か)
三味線もって歌う長山さんは、まさに三味線ロックの歌姫ですが、おかしな三味線ロックを発見してしまいましたよ。歌舞伎で雅楽やってる人たちがビートルズを日本語で歌っているんだから、またおかしい。まぁ、聴いてみてください。これは演奏バージョンですが、なんで三味線でロックするようになったか知りたい方はフルバージョンもあります。でも、おもしろいよな。「ア・ハードデイズ・ナイト」っていうのは、こういう意味だったんだ・・・
この曲も六弦倶楽部で演りましたね。あぁ、歌伴やりたい・・・悶々、モンモンモォ、モンモ
- 2011/05/12(木) 00:00:55|
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