理気和胃の薬草 週末になって奈良に帰ってくるたびに、プランターの植物たちがすくすく大きくなっている。今日おみせしている写真は先週末に撮影したもので、いまはさらなる成長をみせていて、夏がくるまでずっと楽しめそうだ。昨年までとはえらい違いである。隣棟間隔を利用した「畑」は薄暗く、ドクダミの繁殖には適しているが、夏野菜やハーブの生育は遅かった。いま、すべてのプランターは陽当たりのよい前庭にある。梅雨の湿りと強烈な日差しの交錯に植物たちは丈をのばし、すでに大きな実をつけはじめている。
本シリーズのテーマをになう「茴香(フェンネル)」も、ふさふさと葉を大きくしている。餃子に混ぜるのは、この「葉」の部分である。気がつけば、四方に伸びる葉の中央に綿帽子のような芯ができている。これはなんなのか。この先端に果実がなるのかもしれない。ネットで検索してみると、「体にあった食物を摂る薬食同源レシピ」というサイトの第41回が「
胃腸をたて直す茴香」となっていて、効能やレシピが紹介されている。「散寒止痛」と「理気和胃」の効があり、肝・腎・脾臓および胃腸すべてによろしいとのことなので、「医食同源」プロジェクトの薬膳レシピに加えることになるだろう。まだ、ホームセンターの苗売場にフェンネルはあったので、苗をもってかえって、畑に植えさせてもらおうかな?
ところで、茴香の隣の鉢に植えたカモミールは、葉の姿かたちが茴香とじつによく似ている。やはりセリ科の植物で、ウィキペディアによると、「4千年以上前のバビロニアですでに薬草として用いられていたと言われ、ヨーロッパで最も歴史のある民間薬とされている。日本には19世紀の初めにオランダから渡来し」とあり、さらに「その後鳥取や岡山などで栽培が始められた」と続き、茴香と同じく鳥取が主要産地の一つにあげられている。この真偽もどうなのかわからない。
わが家のハーブティ熱はどんどん高まるばかりで、茶葉の種類は増え、茶葉をジャンピングさせるテクニックも身についた。ミントやレモンバウムのホットティやら、出がらし茶をさまして飲むレモンミントのアイスティなどを楽しんでいるのだが、ある日、なにも知らずに、カモミールの葉をポットに入れてしまった。ただ葉っぱくさいだけ。カモミールティがリラックスと安眠の飲料であることは多くのかたがご存じであろう。しかし、あれは乾燥した花と紅茶(あるいはお湯)をミックスしたものなんだ。
だから、安眠茶をつくるにはカモミールの開花を待つしかないのだが、普通の紅茶で十分リラックスの機能はありますね。わが家の場合、キームン、ニルギリ、ルフナ、ヌワラエリアなどをジャンピングさせては飲み、茶葉をかえてはまたジャンピングさせて飲む。1回で4杯くらいおかわりする。ストレート、ミルクティ、ミントティというバリエーションを楽しんでいくと、結局1回で4杯くらいはいってしまうのです。だから、昼夜2回の場合だと、日に8杯か。紅茶を飲んでいる時間は至福ですね。煩悩を忘れリラックスしている。(続)

↑左がカモミール、右がフェンネル(茴香)。
- 2011/06/14(火) 00:00:59|
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