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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

「医食同源」の空間をめざして(Ⅳ)

反劇的ビフォーvsアフター!

 かなり遅れてしまいましたが、古民家再生(薬膳料理と料理教室への転用)にあたって、御施主の希望を整理してみました。これはもちろん計画にあたっての必要条件となります。この条件をクリアしつつ、自分たちのオリジナリティ溢れるアイデアを呈示しなければなりません。

 まず基本コンセプトは、「現在の民家の良さを継承したレストラン&料理教室」とおっしゃっていました。築後80年以上を経た古民家の雰囲気、たたずまいを崩すころなく、新たな機能を導入していかなければなりません。そのためには「復原」をも視野に納める必要があると考え始めています。
 薬膳料理レストランのイメージは、表側にあたるオクノマ・ブツマ・応接間の三室を活用し、家族が団欒となって、楽しみながら食事ができるような空間とすることです。先日のインタビューにもあったように、患者が孤立して食事を摂るのではなく、患者を含む家族全員が薬膳料理を楽しむという発想が大切です。また、病気とは関係のない方々がただ食事を楽しむために来ていただくのも歓迎されます。
 庭と一体化した表側座敷のレストランでは四季(季節)の変化を感じとることができます。高齢者の方が童心に戻れるような景観や空間で食事をとるわけですが、高齢者や体の不自由な方が畳に坐るのは困難です。レストラン内の椅子やテーブルは、畳の上に直接置くことのできるデザイン・材料のものを選択しなければなりません。よく畳の上にカーペットを敷いて家具を置きますが、カーペットにダニが住みついて不潔になるので、カーペットなしで家具を置くようにします。
 そして、大きな問題となるのは、畳座敷と土間の段差です。これをクリアするためのバリアフリーを考えなければなりません。いったいどのようにして、どこにスロープを設けるのか。あるいはまた、小型のエレベータのような機材を活用するのか。
 「料理教室」はレストランとの兼用もイメージされていましたが、市役所の担当部局からはレストランと料理教室は別室にするようにとの指導をうけています。厨房は現在のものを使ってもよいそうですが、どこに厨房を配するのかは慎重に検討する必要がありそうです。  
 雑草の繁茂する裏庭には、「バーベキュースペース」を3~4区画設置します。隣家との境は、見えるか見えないかのギリギリの高さ(120㎝+α)の遮蔽施設を設けます。
 母屋の2階は、スタッフが寝泊まりし、合宿もできる宿舎として想定されています。収容人数は約50人。ただし、1階の平面計画によっては、2階の一部を健常者用のレストランとして活用することも検討すべきでしょう。また、先生によりますと、元は平屋の民家であったものを強引に2階建にした建物で、2階の丈が高すぎる印象が強く、縁・や手摺りを四面に付加することによって、ファサードを分節化し、数寄屋風の意匠も取り込んで、純然たる民家から料亭っぽい外観に修景するのもわるくないだろうとのアドバイスを受けています。

 今回の計画前提の参考として、「こぜにや」と「てんてんてまり」をご紹介いただきました。両店とも、客室が和風で趣があり、レストラン内装の参考になります。

 これまで何度かお話を聞き、Oさんは、古民家改修の全体像がしっかりとイメージできているように感じました。そのイメージに近づけることはもちろんですが、Oさんのイメージを超えたアイデアを出すことが求められていると感じています。(匠)




  1. 2011/06/26(日) 00:00:38|
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