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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

第10回「医食同源 -福祉のむらおこしと古民家再生」

 6月23日(木)のプロジェクト研究は学内でミーティングに集中しました。以下、各班のレポートです(建築班は明日にまわします)。

里仁の世代別人口分布

 むらおこし班は先週Oさんにお話をうかがってまとめた東里仁地区の世代別人口分布を円グラフにしてみました(↓)。このグラフを見てわかるように、20~30年先の里仁地区を担っていく若い世代は全体の40%に満たさない程度で、現在の里仁地区がきちんとしたむらづくりをしていかねば、この先の里仁は高齢化・空洞化が必至の情勢であることを再認識できました。
 むらおこし班は調査研究が一段落し、次回からは発表会で使うパワーポイントを作成していきたいと思います。研究内容が「むらおこし」という学生が口を出すにはばかられる代物ですので、ほかの班のように自分たちの案を出したりはできませんが、その分、里仁の歴史と現状、そして問題意識を発表で的確に表現できるように取り組みたいと思います。(環境政策経営学科1年 キム3号)

01さとに01人口分布


コーン豆腐

 食品・ガーデニング班はこれからの活動についていろいろ話し合い、発表する内容を決めました。いずれも仮題ですが、一つの演題は「腎臓病と薬膳料理」、もう一つは「薬膳料理に挑戦」とする予定です。前半で腎臓病患者が食べても良い成分、食べてはいけない成分などについて調べ、後半は実際に透析食の薬膳料理を作ってみたいのです。
 自分たちが畑で作っている野菜も透析食の素材に使えればいいと考え、野菜の成分は腎臓病の人に食べても大丈夫なのかを調べてみました。以前、透析食に関するインタビューで、タンパク質、カリウム、塩分は腎臓に悪影響を与えるので、湯通しなどでそれらの成分を落として提供しないといけないと聞いたので、自分たちの作っている野菜がどのくらい成分が含んでいるのかを調べました。
 人工透析を受けている患者はカリウムを1500mgまで、タンパク質は30~40gまで、塩分は5~7gまでと制限があるので、これを前提にレシピを考えなければなりません。そこで、Dさんが調べてきた「コーン豆腐」という料理のレシピを見て検討しました。素材はコーンと寒天で、カリウムが少ない素材を使っています。豆腐を使わず寒天を使うため、タンパク質の量も少なくすむ良い料理と思います。Yくんが調べてきた「みそ汁」もカリウムの少ないジャガイモやコーン、パセリを使ったよい料理だと思います。(環境マネジメント2年TT)


ズッキーニとカリウム成分

 まだまだ蒸し暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?エアコンの過剰利用は地球温暖化を促進するだけでなく、自身の健康状態にも影響を与えます。しかし、何もしなければ、熱中症等の危険性も出てくることから、こまめに水分補給をするとともに暑さ対策を工夫することが重要です! たとえば、エアコンの設定温度を1℃上げるだけでも変わりますし、エアコンを使わずに扇風機で我慢するのも一工夫です。これらを踏まえ、皆様自身で考えてみてください。
 さて、6月23日はOさん宅には行かず、大学でそれぞれの班のこれからの方針について話し合いました。食品・ガーデニング班では一年生のQ№さんが体調不良により欠席したので、一年生のDMさん、二年生のYK、同じく二年生のTTの3人で今後の食品・ガーデニング班のやることについて、確認を行いました。
 その結果、食品・ガーデニング班の中でも大きく2つに分けて発表することにしました。DMさんとQ№さんのチーム1年生は池田家鳥取藩の薬膳料理からさまざまなことを学び、腎臓病と薬膳料理の関係について説明します。一方、YKとTTのチーム2年生は薬膳料理の一つを取り上げ、その薬膳料理のメニュー、材料、効能、作り方等を説明します。
 また、6月23日は各自で大体どのような薬膳料理を作りたいかを考え、発表しました。以前、DMさんとQ№さんがOさんへインタビューを行った時、Oさんから「たんぱく質、カリウム、塩分は控えてください」と注意されましたので、今回はそれぞれの薬膳料理に使用する材料の栄養価を一つ一つ調べました。その中でも驚かされたのはズッキーニに含まれるカリウムの量でした。じつは、畑で栽培しているズッキーニの平均可食部重量である2400g中、カリウムは768gも含まれています。腎臓病等により血液透析治療をうけている患者さんの場合、カリウムは一日1500gまでに制限されています。つまり、ズッキーニをまるごと一個使うだけで、一日のカリウム摂取量の半分を占めてしまうわけです。しかし、これは工夫次第でどうにでもなります。Oさん曰く、「野菜に含まれるカリウムは熱処理を行う(火を通す)ことや水にさらすことで、落ちる」そうです。「ピンチは同時にチャンスである」という言葉のように、衝撃的事実が分かったとしても冷静に考え、どうすれば解決できるのかを試行錯誤すれば、必ず道は開けると私は信じています。
 現在、頭の中でしか料理を作れていません。頭の中にある料理を実体化するために、Oさん宅の庭園の野草調査、料理に使用する野菜の栄養価検索等を精一杯がんばります。
 最後に、6月23日はOさん宅へ行かなかったため、畑の状況が非常に心配です。確実に草は生い茂っているでしょうが、問題は草の成長に土の養分が使われることで、パプリカ等の野菜が育っていない可能性があるということです。プロジェクト研究も終盤に差し掛かったということで、薬膳料理を作るときまでになんとか収穫よう成長してほしいものです。しかし、人間がいくら思っていても、勝手に草が消えることはないので、6月30日は「雑草は取り、必要なものは残すこと」を意識し、畑作業を行うつもりです。(環境マネジメント学科2年YK)




  1. 2011/07/01(金) 00:13:11|
  2. 地域支援|
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