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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

TUESカップの顛末(Ⅱ)

02フットサル大会10


チャリティはどこへいったの?

 昼食の席で、フットサル会場に募金箱がみあたらなかったこと、「東日本大震災義援」の垂れ幕もなかったことなどが話題になりました。わたしも、そのことをずっと疑問に思っていましたし、遠くからきていただいた友人・知人から同じことを指摘されたのです。
 TUESカップが3年ぶりに復活したのは、まことに結構なことです。学生たちの労苦は並々ならぬものだったでしょう。しかし、TUESカップがただのフットサル大会なら、わたしたちはこのトーナメントに参加しなかった。「東日本大震災義援」のチャリティ大会であるからこそ、サッカー経験のない学生や、遠い地の友人たちに参加を呼びかけたのです。また、いくつかの飲み屋さんなどをまわってチラシを配りました。一人でも多くの人に会場に来てもらい、一円でも多くの義援金を集めたいと思ったからです。
 しかし、会場に募金箱はみあたらなかった。垂れ幕もなかった。マスコミも来ていなかった。あとで事務局を仕切るガッキーに問うたところ、体育館の奥にある壇上に募金箱をおいているというのです。こんなこと、なんの意味もない。試合を終えたチームのメンバーは募金箱を目にすることもなく、つまり募金することなく、どんどん帰っていくのです。それをみて、わたしは情けなくなってしまいました。

 本来ならば、企画広報課を通して記者クラブにこの大会を宣伝し、できるだけ多くの人に参加・見学していただいて、募金活動に励むべきものです。募金箱は少なくとも10箱は用意しないといけない。大きな募金箱を玄関の目立つところに置き、小さな募金箱はフットサル部員が手にもって、参加者・見学者全員をまわり、100円でも50円でもいいから募金していただくという姿勢が必要でした。そんな動きはまったくない。試合会場に「東日本大震災に支援を!」という横断幕すらない。「一円でも多くの義援金を集めて、被災地を支援ましょう」という挨拶(開会の辞)もない。だれがどうみても(とくに外部から来たお客さまがみれば)、TUESカップを主催するフットサル部の学生の頭から「被災地」が消えているとしか思えない。かれらはただチームを集め、ワールドカップ紛いのトーナメントをやって遊べばよい、自分たちのチームが勝てばよいと思っていたのではないか。義援金は学生とは無縁であり、学内をまわって教師から頂戴すればよいものであって、それがチャリティだと思いこんでいたのではないでしょうか。ここまで書きたくはないのですが、初日の予選リーグをまる一日つきあった感想は、このとおりです。

02フットサル大会11


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 「なでしこ」が、なぜあれだけ世界の人々を感動させたのか?
 プレーそのもの以上に、試合後の彼女たちの行動が人々の胸を打ったからです。「世界のみなさんのご支援に感謝します」という横断幕をもって、彼女たちはグラウンドを周回した。その気持ちが、サッカーの女神に届いたのです。「なでしこ」の心のなかには、いつでも「被災地」のことがあった。わたしたちは、彼女たちのプレーの背後に「震災」を見通していた。だからこそ視聴者をひきつけ、多くの人が涙したのではないでしょうか。

 初日に会場を去るにあたって、TUESカップを主催したフットサル部の複数の学生には強く意見しました。そして、さきほど代表がわたしの部屋に来て、「二日目は募金箱をもってまわりました」と報告しました。二日目というのは、決勝トーナメントがおこなわれた17日(日)のことであり、わたしたちのような弱小チームには無縁です。チーム数は8チームに減っており、環境大関係者以外のチームはさらに少なくなっています。それでも、フットサル部が募金活動をおこなったというのならば、評価してやらなくてはいけないでしょう・・・
 集まった募金は4万円余だそうです。恥ずかしながら告白しますと、わたしは予め参加費5千円と些少ながら募金を提供しました。1チームの参加費5千円ですから、16チームで8万円になります。この8万円の参加費は募金にならないのでしょうか?
 
 「東日本大震災義援」という名目で大会を主催したからには、収支決算の報告や送金の公開は当然の義務であり、トーナメントに参加した唯一の教師として、それを見届けなければならないと感じております。


02フットサル大会16






  1. 2011/07/24(日) 00:00:11|
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