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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

日韓戦評

 1点を先制した前半の終盤あたりから、ポール・スコールズの発言が頭をよぎるようになっていた。
 2010-11シーズン終了後にサッカー生活にピリオドを打ったスコールズ(マンU)は、チャンピオンズリーグ決勝でのバルセロナ戦をふりかえり、点差(1-3)以上の大きな実力差を感じたことを素直に告白している。サッカーキングのサイトからコメントを引用しておこう。

   あの試合を見返してはいないが、あの夜、僕たちはバルセロナとの大きな差
   を感じた。まるで100万マイル(約160万キロ)も彼らの後ろにいるようだった。

 これが、マンU生え抜きの元イングランド代表選手の言葉である。その感想は、ライブ(もちろんTV)でCL決勝を視た者の印象と変わらないだろう。最初の15分だけマンUは攻め立てたが、残りの75分はバルサに翻弄されきっていた。その最初の15分の戦法も中盤を省略した放り込み戦術であり、いまどきこんなやり方でバルサを倒せるなら、どんなチームだってやっているはずであり、ファーガソンがバルサ対策としてこの程度のことしか考えていなことを知って落胆の度合いは大きくなった。

 昨夜の韓国も最初は攻めてきた。敢えて述べておくと、韓国はマンUよりマシだと思った。単純な放り込みではなく、両サイドを徹底的についてきたからだ。どんな時代でもサイドからのえぐりとセンタリングは強力な武器になる。
 しかし、日本はいつしかキープ力で韓国を圧倒してしまった。日本はこれほどの球回しとスキルをいつから身に付けたのだろうか。南アフリカでは、こんなに良くなかった。岡田の守備的戦術(4-3-2-1)はあくまでリアクション・フットボールでしかなく、パスサッカーと呼ぶレベルからはほど遠かったではないか。岡田の守備的戦術は、カテナチオのイタリア人、ザッケローニにほぼ継承されると予想されていたのに、いまや日本はスペインと並ぶ攻撃的パスサッカーの代表的チームになってしまった。日本が戦って、負けても仕方ないと思える国は・・・そうだな、スペイン、ドイツ、オランダと、コパを制したウルグアイぐらいのものではないだろうか。いま日本のポジションはそのあたりまで上がってきたとわたしはみている。

 ただ、問題がないわけではない。後半の後半、つまり正ボランチの遠藤と長谷部を下げてから、大きなピンチが連続するようになった。相手が好調ならば、2~3点失っていただろう。遠藤と長谷部の代役ができる若手の成長が待ち遠しい。ストッパーの弱さもまだ改善されていない。清武の世代の台頭をまつしかないのか。それとも、憲剛やトゥーリオの復活も視野に納めておくべきなのか。



この試合とだぶってみえました。
  1. 2011/08/11(木) 03:14:13|
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