ほんとうのことを言うと、昨日はお寺に行きたかった。線香や蝋燭やお経を買いそろえたいと思っていて、滋賀には社寺が多いから、この望みは叶えられるだろうと期待していたのだが、下之郷遺跡を視察後、担当の川畑さんに、
「琵琶湖博物館に行ってみませんか?」
と誘われた。そういえば、琵琶湖博物館には行ったことがないので、この申し出にしたがうことにした。

1階は「水族」の展示、2階は琵琶湖に係わる生活文化の展示である。ところで、「水族」とは何ぞや。中国は貴州省に「水(スイ)族」なるタイ系少数民族がいるが、もちろん琵琶湖博物館にスイ族関係の展示があるわけではない。「水族」とは水族館の水族であり、要するに、琵琶湖の水棲動物を水槽に泳がして展示しているわけだ。これは結構おもしろい。琵琶湖にはじつに多様な魚がいるものだ。さらに興味深いのは、世界各地の淡水湖の魚まで水槽に泳がしている。そのなかに、カンボジアのトンレサップ湖も含まれていた。そこで、あの大ナマズモドキに再会したのである。トンレサップの水上レストランで養殖されていた獰猛な魚で、小魚を水槽に放り込むと波しぶきをあげて餌を奪いあう肉食魚だ。水槽の上からのぞくと、その体つきはナマズにしかみえない。ところが、水槽から釣り上げて魚体を横たえると、スズキのようなみてくれをしている。トンレサップの水上レストランで、この魚に8ドルも払い、唐揚げにして食べさせてもらった。結構うまかったが、味だけで比較すれば、日野川の大ナマズに軍配を上げよう。
トンレサップのナマズモドキが琵琶湖博物館の水槽のなかで泳いでいる。解説のパネルをみると、カイヤンと書いてあった。やはりナマズの仲間らしい。

アンコールワットから30分あたりのところにあるトンレサップ湖のチョンクニアス水上集落の水上レストランで食べたカイヤンです(2003年)。




- 2006/01/16(月) 01:58:01|
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