鳥取県と「地域猫」の制度 12月1日(木)は3班に分かれて活動しました。わたしは、先週から「地域猫」班のリーダーを命じられているので、この班の活動を報告します。
本日のスケジュール01 愛猫家インタビュー
1)データシートNo.1 RBさん宅(ボー、ボビー)
メンバー:岡田、福山、佐藤 【+教員S】
2)門脇茶屋喫茶部(ハナ、ブチ)
メンバー:木島、藤井、米山 【+教員A、タクヲ】
02 「地域猫」に関する鳥取県・鳥取市関係部局の訪問
メンバー:上村、福田、西村
03 ブログ(活動報告&感想文)担当は各班1名=計3名を決めること
本日の感想 今回は「地域猫」と係わる行政部局を訪問し、「地域猫」の問題を掘り下げるという目的をもって、県庁・市役所の担当部局を訪問してきました。
最初に鳥取市役所の環境下水道部生活環境課を訪問しました。事前の調べで生活環境課では、動物の問題について対応しているとのことでした。しかし市役所では、猫の案件には対応していないとのこと。猫に関する案件は全て鳥取県東部総合事務所にまわしているらしいのです。
ということなので、鳥取県東部総合事務所に移動し、生活環境局生活安全課を訪ねました。東部総合事務所では「地域猫」に関する情報を聞くことができました。動物・鳥獣係の衛生技師、OMさんに、とても多くのことを教えていただきました。
まず、猫は犬と違って捕獲に関する法律がなく、市や県の職員が捕獲することができないので、所有者等に猫を連れてきてもらわなければなりません。連れてきてもらうことで、東部総合事務所では野良猫の引き取りが可能になります。しかし、引き取られた野良猫の多くは「殺処分」されるのが現状だそうです。殺処分の対象となるのは愛護動物の犬と猫で、鹿・猪・熊などは鳥獣保護法により対象から外れます。ただし、犬・猫については、飼い主の登録制度があり、飼育を希望する人には譲渡するとのことですが、現実では譲渡制度に登録する人は少なく、結果として、殺処分の対象が多くなっていると聞きました。処分される理由は、野生化した野良猫は人になつかず凶暴になるとか、衰弱した猫は死をまつだけとか・・・
一定の近隣住民が野良猫を管理する「地域猫」に関する大々的な活動は行われていないようです。野良猫に関する問題については、無責任なエサやりで猫が多く集まり近所から糞尿がまき散らされたり、騒音が発生したり、知らぬ間に敷地内で猫の赤ちゃんが生まれていたり、などの苦情が多々発生するようです。野良猫に関する問題を少なくするために、鳥取県では現在、県全体の猫の総数を減らす活動として、鳥取に猫が入ってくる数を減そうとしているそうです。


「地域猫」に関する活動が大々的に行われていない理由としては、以下の点を指摘されました。
1)対応できるNPO法人がない。
2)「地域猫」の管理は、地域全体の協力がないとできない。
3)地域全体の協力がないなかでエサを与えると逆効果になる。
4)行政側が呼びかけを行なっても、活動するのは地域住民となるので
「やりましょう」と呼びかけることが無責任になる。
このように、「地域猫」の活動には未だ多くの課題が残されていることが分かります。しかし、鳥取県ではまったく「地域猫」が実現していないわけではなく、実際に鳥取市のどこかの地域で「地域猫」が実現しているらしいとのことでした。どの地域なのかを尋ねましたが、OMさんの一存では教えられないと言われました。ただ、その地域で「地域猫」が実現した理由を教えていただけました。地域住民のなかに「地域猫」の活動をしようと呼びかけた人がいたらしいです。たったそれだけですが、その呼びかけで地域全体が「地域猫」実現に動き始めたというから、住民側からの動きこそが肝心であることが分かります。
たしかに鳥取県全体での「地域猫」実現には多くの課題がありますが、一人ひとりの猫を想う気持ちが「地域猫」実現に向かっていく力になると思いました。(環境マネジメント学科1年U.Y)
*「地域猫」の問題に関しては、2010年
6月3日の記事を参照してください。
当時の新聞記事を下に転載しておきます。

↑朝日新聞(大阪)2010年5月15日。画面をクリックすると拡大されます。
- 2011/12/04(日) 00:00:12|
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コメント:1
県がもらいうけた猫たちを「殺処分」しているという事実に震えました。なんとか、手を打ちたいねぇ・・・
- 2011/12/04(日) 02:39:45 |
- URL |
- asax #90N4AH2A
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