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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

第10回「猫」プロ(その3)

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 12月1日、もう一つの取材班は鳥取市覚寺の門脇茶屋喫茶部を訪問し、ご夫妻にインタビューしました。

「猫」プロ 愛猫家インタビュー(3)

 日時: 2011年12月1日(木曜日)15時~
 場所: 鳥取市覚寺 門脇茶屋喫茶部
 取材対象: KWさんご夫妻   愛猫: ハナ(クロ) トラ
 取材スタッフ: 木島・藤井(インタビュー) 米山(ビデオ撮影) A先生・タクヲさん(アドバイザ)


猫エイズをのり超えて -チャコのこと
 ぼくたちは門脇茶屋喫茶店のご夫妻をインタビューしてきました。
 ご夫婦の猫との出会いは、今から16年前に遡ります。娘さんが知人から猫をもらってきて、「チャコ」と名付けました。チャコは体調が芳しくなく、獣医さんから「猫エイズ」と診断されました。文字通り、「猫のエイズ」ですので、余命いくばくという宣告を受けたのでした。ぼくは猫エイズという病名を初めて聞きました。熱が出て、下痢が続き、鼻水がとまりません。とうぜん、ご家族はチャコの死を覚悟したのですが、チャコの生命力は強く、投薬や注射の治療で猫エイズが治ってしまったのです。そんなチャコは容姿端麗で、ウサギのように真っ白い体と赤い目の持ち主で、飼主だけでなく、おおくの参拝客を魅了しました。
 チャコは、飼犬のレオと仲良しでした。お産をするときも犬小屋だったそうです。ネズミやモグラやスズメをとってきては、レオに見せていたそうです。ネズミを捕る猫は聞いたことはあったけど、スズメを捕るのは初耳です。どうやって捕まえるのだろうかと不思議に思いました。
 チャコは2年前、交通事故で死んでしまいました。チャコ自身が死期を予想していた節もあり、死に顔をみせないために消えてしまったのかと思っていたら、田んぼに死体が転がっていたそうです。おそらく、車ひっかけられて数百メートルひきづられ、車から振り落とされて田んぼに落ちたのではないか、とご夫妻は想像されていました。首筋から腹にかけて、大きな傷が残っていたといいます。

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ハナとトラ
 チャコと入れ変わるように、あらわれたのが黒猫のハナです。レオと散歩をしていたら、ダンボール箱に入った捨て猫を発見。その子猫をカラスが狙っています。そこで拾ってきたのが、いまの黒猫ハナ(♀)です。クロの子供がトラ(♂)。トラは生後1年半。黒猫の母親からブチ色の猫が生まれていることに驚きました。ハナはメス猫だから、それにふさわしい名前にしたのですが、黒猫なのでクロと呼ばれることが少なくなく、ハナと呼んでも、クロと呼んでも、反応します。トラは、トラ模様だから、この名前になりました。
 トラは人懐っこい性格ですが、クロは人見知りなまま性格が変わりません。トラは生まれたときから、ずっと人間に抱かれて育ったので、人肌に慣れていて、どんな人にでもなついていくそうです。一方、捨て猫だったハナは人間を恐れていて、見知らぬ人には近づきません。車も毛嫌いしています。車に乗せられて、捨て場にもっていかれたことがトラウマになっているのではないか、とご夫妻は想像されています。
 暖かい日に、猫たちは屋外で日向ぼっこをしていますが、屋内のお気に入りの場所は、トラがストーブ(ファンヒーター)の上、クロはテレビの上だそうです。やはり暖かいところが好きなんですね。トラは奥さんと一緒に寝るんですが、ふとんの中は暑すぎるようで、いつもふとんの外に寝るとのこと。クロは炬燵のまわりとか、あちこちで眠るのですが、たまにふとんに入ってくることもあるそうです。

門脇茶屋3
 

犬小屋で生活する猫たち
 レオはとてもやさしい柴犬で、猫を威嚇したりすることはありません。ハナもトラも、レオに与えた餌を食べるのだけど、レオは決して怒らない。好きなだけ食べさせる。夜、猫たちが犬小屋で眠ることもしばしばありました。ご主人は、レオを連れて散歩するのが日課で、まずハナがついてくる。家のなかにいるトラは、そこでニャァニャァ大鳴きし始める。「自分もつれていけ」ということです。トラは自分でガラス戸をあけて、レオとハナをおいかけてきます。摩尼寺の石段を登っていって、仁王門でおりかえす。仁王門より向こうに行ったら「怖いもんがあるけぇ、行ったらいけん」と教育してきたので、犬も猫も仁王門より向こうには行かない、とご主人はおっしゃいました。山にも連れていくそうです。山に連れていって、どこに行ったのか分からなくなることがあるけれども、そういう場合は、猫と離ればなれになった場所まで迎えに行ってやると、猫はちゃんと待っているそうです。
 レオと猫たちはとても仲良く生活していたのですが、この10月、レオは亡くなってしまいました。犬派のご主人はとても淋しくなったと言われますが、猫たちも同じでしょう。
 ところで、猫と散歩するとはどういうことなのか。ご主人は本家から犬を借りてきて、まずクロを連れて散歩にでかけました。たしかに、室内にいたトラは「置いて行くな!」とばかりに、ニャァニャァ鳴き始め、本当に自分でガラス戸をあけて、猛ダッシュで母のハナを追いかけていきました。甘えん坊なんですね。取材陣も急ぎ、その後を追い、ビデオで散歩の風景を撮影しました。

門脇茶屋2


猫派と犬派
 犬と猫を両方飼ってきたご夫妻ですが、ご主人は「犬派」で、奥様は「猫派」です。犬派のご主人は「犬は覚えがよく、物事を教えたらちゃんとやってくれるところが好きだ」とおっしゃいます。一方、猫派の奥様は「猫は小さくて抱っこができ、言うことをきいてくれないのがまた良いところ」だと言われます。
 奥様はさらに嘆息まじりで、「孫は大きくなると、『おばあちゃん、もう帰って』とか言うようになってきてね。猫はそういうこともないし・・・いつまでも小さいから、抱いてねると暖かいしね」とおっしゃいます。
 猫を一言で言うと、「やっぱり、かわいい」んだそうです。娘さんが仕事から帰ってくると、挨拶代わりに「猫は?」と聞いてくる。猫が2~3日いなくなると、家族総出で探し回り、近所の茶屋の人たちまで捜索に加わる、と言った具合です。ただし、猫の写真を撮影するようなことはない。この点、教授は「自分と同じ感覚」だという感想を述べられました。猫はすでに家族の一員になっているということでしょう。(環境政策経営学科1年Y.Y)

1201門脇猫01
 
  1. 2011/12/06(火) 00:00:56|
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