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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

シリア戦評

 清武が負傷で欠場というニュースを聞いた時点で、シリア戦の敗戦を予感した。負けるにしても、1点差にとどめてほしいと願っていて、その範囲で納まったことを幸運だと思うべきかもしれない。
 GK権田の致命的なミスが連続しなければ1-0で勝っていたことになるが、試合内容を比較すればあきらかなように、負けるべくして負けた試合だった。何が問題かといって、ボール・ポゼッションでシリアに劣っていたことが情けない。たとえば、2010南アW杯で優勝したスペインはグループリーグ初戦のスイス戦を0-1で落としたが、ゲーム内容とポゼッションでは圧倒していた。今回のシリア戦でも、日本が内容で圧倒し、守備的な相手を崩せないまま僅差の番狂わせとして敗北していたなら、老婆心は不要だろうけれども、ごらんのとおりの内容だから、このさきどうなることやら・・・不安な気持ちが拭えない。
 中盤が弱すぎる。山田、東、山村(扇原)、山口の4名でポゼッショを持続さなければいけないのだが、中途半端にボールを失う機会が非常に多かった。中盤でゲームメイクできないから、永井の速攻に頼るしかなく、前線へ放り込んだボールは大半が奪われ、敵のペースになってしまった。とくにボランチの機能停止は目に余る。

 昨日のゲームに引き分ければ、五輪出場はほ確定しただろう。ただ、かりに本大会に出場したとしても、今のチームではグループリーグ敗退は目にみえている。外国で活躍する23歳以下の選手に加え、強力なオーバーエイジ3名を招集しないかぎり、北京五輪と同じ結果が待っているだけだとみな思ったはずだ。
 ずいぶん前から、五輪本戦のメンバーを考えていた。オーバーエイジの3人枠は本田・遠藤・今野が最善であり、それが無理なら長友、長谷部、トゥーリオという手もある。23歳以下の選手では、香川・宮市・宇佐美などを招集したい。たとえば、以下のような布陣を組むのである。

        宮市
   香川  本田  永井   
     遠藤  清武
  比嘉 今野  山村  酒井
        権田

 このメンバーがうまく機能すれば、本戦でのベスト4も夢ではない。うまくいけば、ナデシコの成績を上まわることだってありうる、などと夢みていたのだが、後半45分のアルサリフのゴールによって、ただの夢に終わる情勢に追い込まれてしまった。

 残るマレーシア戦とバーレーン戦で、できるだけたくさん点をとる必要がある。しかし、相手が超守備的にくるのは間違いない。オーバーエイジは無理だが、香川・宮市・宇佐美などをなんとか招聘したいね。香川と清武がペアを組めば、得点力は必ずあがる。ここは協会がふんばる時だ。ドルトムントがなんと言おうと、香川を呼び寄せて、アウェイのマレーシア戦に参戦させたい。

 歴代の五輪監督は、自分の選んだ国内の若手選手を重視し、オーバ-エイジの招聘を敬遠する傾向がある。アトランタの西野がその代表であり、北京の反町もそうだった。予選の成績が良ければ良いほど、オーバーエイジを軽視しがちになる。その点、昨日のシリア戦はよい薬になった。今のU-23は、ああいう内容のゲームしかできないのであって、外からの刺激がない限り、本大会での活躍どころか、本大会への出場そのものが危ういという点が分かっただけでも意義ある試合だった。
 日本男子五輪代表チームの奮起を期待する。

  1. 2012/02/06(月) 00:04:10|
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