2日の辞令交付後、「たかや」で蕎麦をたくり、因久山焼の窯元を訪れ、摩尼寺門前で椎茸栽培の打ち合わせをして、ダウラで一休み。それからどういうわけか、ぼくたちはピオをめざした。自転車を買い換えたい衝動にかられたのである。
ピオでビアンキの中古車を購入したのは、タクオが4年生のときだったはずで、ぼくはまだ47歳だった。LABLOGの愛読者はよくご存じのとおり、田園町から大学の通学によく使った。寺町時代は軒下に置くしかなく、雨に晒され、辛い想いをさせたが、週に1回はビアンキで通っていた。大覚寺に引っ越してから、自転車通学したことは一度もない。弥生町との往復で何度か乗ったが、なにぶんこの冬の雪と雨には為す術もない。我がビアンキはすでにガタがきており、何度もパンクを経験し、車輪を緑から黒に変えた。タイヤの空気がよく抜ける。おまけに、機械音痴のぼくは、フランス製ポンプ(空気入)の扱いに未だ苦しんでいる。
とにもかくにも、この雨と雪である。鳥取では雪が降り積もり、奈良では雨が多かった。スロージョギングの回数は著しく少なくなり、冬に走ったのは2回だけ。春休みには4回走ったが、ご覧のとおり(↓)、また肥満に苦しんでいる。自転車に乗りたいんですよ。
ピオでの品定めには時間がかかった。ロードバイクは高すぎて手がでない。クロスバイクを推薦され、カナダのルイガノの新作(↑後)で落ち着こうとしていた。ルイガノには、たしかに憧れがある。3×9=27段変則で、落ち着いたカラシ色のボディ。値段は6万円弱。しかし、なんど考えても、ぼくの通学に27段変則が必要だとは思えないし、カラシは渋くて良い色だけど、全体のデザインが55歳の乗り手に対して若々しすぎる。それに、あまりにカッコよくて、購入直後の盗難も懸念された。


結局、マークローザ(MarkRosa) というブリジストンのシティサイクルにした(↑前)。濃いベージュのボディ。7段変則。オートライト、フロント・バスケット、鍵付。チェーンにカバーが付いていて、ズボン裾の汚れを心配する必要もない。広告サイトによれば、ブリジストン売り出し中の
リラクシーバイクで、以下の宣伝文句に個性が圧縮されている。
カジュアルとスポーティ感覚がスタイリッシュにブレンドされた
ユーティリティクロスバイク、MarkRosa(マークローザ)。
男性向きには、伝統的フォルムにスタイリッシュな印象のホリゾンタル。
トップチューブが下がっていて乗りやすいスタッガードは女性に。
足の短いぼくは、敢えて女性向けのスタッガードにした(従来のビアンキがホリゾンタル)。おかげで、クロスバイクというよりも、高級なママチャリにみえる。お値段は39,800円。
乗り心地は快適この上ない。そういえば、ワーゲンのポロをスィフトに換えたときの気分に似ている。外車は故障が多く、部品の交換にさんざん悩まされ、燃費もわるかった。中国縦貫道でタイニングベルトが切れたときは人生の終幕かとも思った。国産車に換えた途端、いっぺんに悩みが解消された。今回の新車は国産だから、苦手のフランス製ポンプを使う必要もない。ランプを盗まれることもないだろう。
サスペンションの故障で大けがをする憂いもなくなった。
上の写真の手前がブリジストンMarkRosa 、後ろ側がルイガノのクロスバイクである。

夕方、ビアンキに別れを告げた。マンション周辺には駐輪場もなく、1台を玄関前に置くのが精一杯。学生に譲ればよかった、ともあとで思ったが、業者さんから「ガタが来すぎていて、見切りをつけたほうがよい」と言われた。すでに廃棄物処理されたと聞く。南無阿弥陀仏。
別れの写真を撮影して、新車祝賀の晩餐会に移行。コノスルというチリのシャルドネは、分厚い焼き椎茸によくあった。【椎茸については、明日のブログで紹介します】。驚いたことに、コノスルのボトル・ラベルに自転車の絵が描いてある(←)。偶然にしては、愉快な出来事ではないか。
満腹になって眠りに落ち、深夜に目覚めて、コンビニまでブリジストンを走らせた。1リットルの牛乳パックとオランジーナといろはすのペットボトルがバスケットにすっぽり納まる。快走! 快適この上ない。
- 2012/04/04(水) 23:27:51|
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