被災地ツーリズムの報道 女川からの帰途、三陸道河北インターに近い北上川沿いのラーメン屋で夕食をとった。そこで読んだ河北新報1面に「被災地ツーリズム拡大」の記事を発見(↓)。観光業界が地域支援への貢献をめざすツアーを組織し、その参加者が増加の一途を辿っているという報道である。千年に一度という災害を五感で体験し、震災の語り部にお話を伺い、復興した仮設店舗などで地場産品を買う。それが被災地の理解と地域支援につながるという発想である。
わたし自身、今回、被災地に入ることで、おくればせながら現場の状況をわずかなりとも知ることができた。被災地に近いガソリンスタンドで給油し、食堂で定食をいただき、店舗でできるだけ土産物を買うよう努めた。帰宅後、息子にその話をすると、息子は真剣な顔つきになり、「おれも行ってこようかな」と口にした。
昨年はこういう気持ちにならなかった。災害のすさまじさを映像でみればみるほど、「自分にはなにもできない」という諦観が増幅し、自分にできることと言えば募金ぐらいしかないと思ったものだ。だからこそ、学生のチャリティ・フットサルに付き合ったのだが・・・・・自分自身、あるいは学生たちが被災地に入ることについては慎重にならざるをえなかった。被災地に入ることで、却って関係者にご迷惑をかける可能性がある。時機を待つしかないと判断し、この1月末まで現地入りを見送っていたのである。
年度も改まり、復興元年の年を迎えた。すでに道路はほぼ整備されており、仮設の店舗や食堂が増えてきたらしい。今こそ被災地に入り、わずかなりとも地域経済の復興に貢献したいと考えた。じつは、建築・環境デザイン学科の特別講義(いわゆる修学旅行)の候補地の一つとして、わたしは東北3県を想定している。予算的には難しいかもしれないが、学生にこの光景をみせておきたい。心のどこかに被災地のことがいつもあるよう生きていって欲しいと願っている。

↑河北新報1面(左)、30面(右)クリックすると画像が拡大します。
*
「神々への祈り」(Ⅶ)(Ⅷ)は LABLOG 2G に掲載しています。神々への祈り(Ⅶ)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-6.html神々への祈り(Ⅷ)
http://asaxlablog.blog.fc2.com/blog-entry-5.html*
「神々への祈り」シリーズ(Ⅰ)~(Ⅵ)は、LABLOGの以下のサイトでご覧になれます。神々への祈り(Ⅰ)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2947.html神々への祈り(Ⅱ)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2948.html神々への祈り(Ⅲ)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2953.html神々への祈り(Ⅳ)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2949.html神々への祈り(Ⅴ)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2950.html神々への祈り(Ⅵ)
http://asalab.blog11.fc2.com/blog-entry-2951.html
- 2012/05/08(火) 00:15:59|
- 未分類|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0