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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

さよなら大分

 無理をして大分までやってきた。公聴会のあと、学生を引き連れて鳥取駅の服部珈琲に行き、わたしだけ15分で席をたった。スーパーいなば、のぞみ、スーパーソニックと乗り継いで大分駅に着いたら11時半。小倉で、奈文研の岡村さんを発見し、おなじスーパーソニックの2号車に乗りこんだのだが、指定席は別だから、とくに話をすることもなく、大分駅に到着。なつかしい面々の出迎えに、二人して喜んだ。
 それにしても、無理をしている。公聴会に遅刻するような体調で6時間もの移動をこなしているわけだから、身心脱落どころか、身心硬直。その影響は翌朝もろに出た。昨年11月の韓国がこうだった。最初から
  「行くべきではない」
と思っていて、さんざん悩んだあげく、足を運んでみると、まっているのは奈落の底。大分でも、あやうく横尾遺跡の現場に降りることすらできない状況に追い込まれたが、なんとかかんとか最小限の責務を果たすことができた。横尾遺跡では、今回もまた縄文後期のドングリ貯蔵穴が山のようにみつかっていて、おまけにアカホヤ火山灰層の下にも縄文早期の遺構がひろがっている。ドングリ層の上には弥生時代の木材も堆積しているのだが、建築材なのかと問われても、さっぱり判定指標がみつからない。

20060211221801.jpg


 そんな状態のまま帰途についた。動くべきではないときに動くとこういう目にあう。無理をしてはいけない。というか、自分の役割はすでに終わっていることを自覚した一日だった。



 大分空港に向かうホーバークラフトのターミナルでは、NK大学のK教授と鉢合わせ。独法化した国立大学の状況がいかに悲惨なのものか、さんざん愚痴を聞かされた。文科省が経費削減のため、膨大な書類作成を要求してきていて、教員はその雑務に時間を奪われているというのだ。
  「授業料を上げるしかないんじゃないですか?」
  「あぁ、そうすればいいんだろうけど、授業料の値上げも勝手にはできないんですよ。文科省の命令で一斉にやらないと・・・」
  「国公立が授業料あげてくれると、私立は少し救われるな。」
  「でも授業料なんてしれてるでしょ?」
と言われて息が詰まった。私立大学にとって、授業料以外の収入はないに等しいから、その件を訊いてみると、
  「だって、授業料は大学全体経費の4分の1ぐらいなんだから」
とのこと。要するに、残りの4分の3は国=税金が負担しているわけだ。その財源を節約するために、各大学にお触れが伝令され、教員は文書作成に奔走するわけで、多くの教員がこの状況を嫌悪しはじめていて、
  「国立から私学に転出したり、教授のポストから研究所の助教授ポストに転出する教員が出始めている」
のだそうである。そして、もっと悲惨な話を聞いてしまった。
 大阪府立の考古学系博物館では「指名管理者制度」が採用されることになり、あやうく民間の業者が落札しそうになったらしい。それを某埋蔵文化財センターが救ったのだが、スタッフは館長をのぞいて総入れ替え?? こういう傾向は、府立の機関に限らず、旧国立系の機関にも及んでいて、K教授によれば、
  「あぁ、奈文研もリストアップされていましたよ」
というから、またしても絶句。わたしの故郷が、民間業者に落札される可能性があるのだという。
 学生集めに四苦八苦する地方私学からみれば、国公立の大学や研究所は雲の上の天国のような存在にみえてしまうものだが、それは「隣の芝生は青い」だけのことであり、状況はどこも悲惨の一言に尽きるようだ。いまや大学受難、研究者受難の時代になっている。彼岸はどこにもない。
  1. 2006/02/10(金) 21:23:14|
  2. 史跡|
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