昨夜、社長の車にのって奈良まで戻ってきた。深夜、ワイフ、次女と3人で「ゆららの湯」に出かけたのだが、彼女たちは、フィギュア・スケートの世界ジュニア選手権で、浅田真央の予想外の不出来に気を揉んでいた。浅田はショート・プログラムで1位ではなく、僅差ながら2位につけていて、1位の韓国少女が「天才」と呼ばれていることに驚異を感じているのだ。今日の未明、フリーがおこなわれるというので、
「負けるんじゃないかな。トリノ・オリンピックのスピードスケート、WBC(世界野球選手権)地区予選と韓国に連敗してきて、まだその流れが続いているような気がするな・・・」
と予想した。
果たして浅田真央は敗れた。世界GPファイナルでみせた、ティンカーベルのような天真爛漫のスケーティングは影を潜め、トリプルアクセルほか、得意のジャンプで失敗をくりかえしたらしい。ほぼ完璧な演技をみせた金が最後から2番めの演技、浅田は最終演技者であった。トリノにおけるスルツカヤと同じ立場で浅田は滑ったのである。
ジャンプを切り札とする演技の特徴も、スルツカヤとよく似ている。その二人が最高の舞台でジャンプを失敗した。浅田の失敗は、心理的な面が大きいのだろうが、彼女が「大人の女性」に近づいていることとも関係があるような気がする。山田コーチは、4回転ジャンプに挑戦させるとコメントしているけれども、この方針は、おそらく浅田をスランプに陥れるだろう。4回転に成功した安藤美姫がそうであったように、少女のころに飛べた4回転が大人になるにつれて飛べなくなっていく。
荒川がなぜ勝利したのか。3回転半や4回転のジャンプが荒川をチャンピオンに導いたのではない。スピン、スパイラル、スケーティングの技術が「レベル4」に達する高度なものであり、演技の芸術性が高かったことによるものである。
浅田真央は、まもなくティンカーベルから脱皮していく。子どもの世界に住み続けられるのはピーターパンだけだ。
- 2006/03/10(金) 20:10:27|
- 未分類|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0