このたび、2005年度「鳥取県環境学術研究費助成特別研究」(課題番号B0503)の成果報告書告書『国史跡「鳥取藩主池田家墓所」の整備に関する実践的研究(1)-石造建造物の修復と構造補強を中心に-』が刊行されました。
報告書の構成は、以下に示すとおりです。( )内は執筆分担者を示しています。
第1章 池田家墓所の修復をめぐる基礎的研究(浅川)
第2章 鳥取藩と池田家墓所(岡野・坂本)
第3章 池田光仲墓石造玉垣構造補強に関する検討(坂本)
第4章 唐門扉の復元考察(坂本)
第5章 池田家墓所廟所建物・回廊の復元(岡野)
第6章 清源寺の平面復元(岡野)
第7章 復元研究と史跡整備(浅川)
コラム「スコットランドの寒い夏」(浅川)
あとがき-2期生4君の卒業研究によせて(浅川)
附論: 鳥取城の石垣に関する史的考察(野際)
本書は、鳥取市国府町の国史跡「鳥取藩主池田家墓所」内にある墓碑を囲む石造玉垣の修復と構造補強、初代藩主墓石造唐破風の修復、唐門扉の復元、木造建造物(廟所建物、菩提寺清源寺)の復元についての論考を中心に、清源寺跡を利用したガイダンス施設についても提案しています。また、附論として
「鳥取城の石垣に関する史的考察-天球丸で出土した下層石垣を中心に-」を掲載しています。巻末に玉垣部材カルテやCGなどのデータディスク(CD)を添付しています。なお、池田家墓所についてはピエールとホカノの卒業論文とキム・ドクの卒業設計、鳥取城石垣に関する附論についてはノビタの卒業論文を基にしています。これらの卒業研究を進めるなかで、多くの方々のご支援を得ました。ここに記して感謝申し上げます。
また現在、池田家墓所では2基の石造玉垣の修復が終えています。今後も、長期間にわたり修復工事がおこなわれます。この報告書の成果が修復についての基礎資料として役立てていただけることを願っています。(某大学院生)
- 2006/06/28(水) 00:57:35|
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