
いま「サンライズ出雲」のシングル(B寝台)で原稿を書いている。深夜10時前、郡家(こうげ)から「スーパーいなば」に乗車、上郡(かみごおり)でサンライズに乗り換え、さきほど姫路をすぎたところだ。
話題の新しい寝台列車に乗ったのは、寝台列車が好きだからではない。飛行機が高すぎる。鳥取-東京の全日空便は片道28,500円もするのだ。サンライズのB寝台は約25,000円だから、わずか3,500円しか違わないことになるが、寝台車なのだから、宿泊費が要らない。モノレール代も要らない。だから、13,000~15,000円の差額が生まれる。それにサンライズには「ソロ」と呼ばれるもっと安価な寝台もある。残念ながら、ソロのチケットは売り切れていた。サンライズのシングルはカプセル・ホテルのように快適な部屋である。
サンライズは早朝7時に東京に着くが、目的地は岩手県一戸町だから、東京で「はやて」に乗り換える。帰りは仙台からで、こちらは伊丹まで飛行機を使おうと思ったのだが、運賃を調べるとやはり高くて、29,500円もする。だから、帰りも飛行機を諦めた。「はやて」から「のぞみ」に乗り換えると、約21,000円なのだ。というわけで、この2~3日間、ずっと列車に乗ることになってしまった。
暇つぶしの道具はもちろん用意している。マイケル・クライトンの『恐怖の存在』(上)(下)をカバンの隅にしのばせておいた。『ジュラシック・パーク』や『ディスクロージャー』でお馴染みの大ベストセラー作家が、今回は環境問題に取り組んで、壮大な小説に仕上げている。なにより注目すべきは、「地球温暖化は錯覚にすぎない」という懐疑的な前提で、主役となるのは「環境テロリスト」たち。お色気もたっぷり散りばめている。
寝台列車と新幹線の中で、(上)(下)を全巻読み切れればしめたものだ。

- 2006/08/28(月) 00:05:44|
- 未分類|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0