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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

仮設事務所設置と稲木の搬入

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 「ピピピピピピッ・・・・!!」朝6時半、目覚まし時計の電子音が加藤家住宅の朝を告げた。そして、その音に先導されたかのように01号も目を覚ました。
 今日は、仮設事務所設置と稲木の搬入という2つの作業が予定されていた。仮設事務所設置は、数日前に縄張りをした場所にプレハブユニットを設置するというもである。下に設置場所を図示する。

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<↑:緑で囲まれた部分が仮設事務所設置場所>
 業者さんは、9時頃から作業を開始された。大型クレーンに、大型トラック。それら大型車両が加藤家住宅に入ってくるのを見ると、「いよいよ本格的に始まるんだな」という気持ちがこみ上げてくる。それは、期待感でもあり不安感でもあった。これからは、今まで以上に細かくメモを取り、正確な情報を集めていかなくてはいけない。少しの気の緩みが、今後の論文作成作業に大きな後悔をもたらす恐れがある。だから、このブログも手を抜く事はできない。

 最初に設置が行われたプレハブユニットは、2階建のものであり、1階層ずつ積み上げていくという方式である。ちなみに、この2階部分が01号の新居となる予定である。プレハブユニットを乗せた大型トラックにクレーンが下ろされ、業者さんが慣れた手つきでプレハブユニットとクレーンをつなぎ合わせ持ち上げていった(その間たったの5分)。正直、こんなに簡単に持ち上がってしまうものなのかと驚いた。

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 所定の位置に移動されたプレハブユニットは、微調整をおこない設置完了。何度も言うが、設置完了までの時間の短さにただただ驚くばかりである。今後、控えているさまざまな課題もこのようにこなして行けたら良いのだけれど。
 一つ目のプレハブユニットが設置された後、一緒に見学していたS工務店のSさんが、「そろそろ待ち合わせ時間になったので、稲木を頂きにKさん宅に移動しましょう。」とおっしゃった。9時半ころの出来事である。それからSさん、Y君、Y助手、01号の4人は作業をこなしている業者さんを残し、Kさん宅を目指した。実質上、2つ目の作業がこの時点で開始された。
 今回、稲木(イナギ)を提供していただいたKさん宅は加藤家から車で10分足らずの場所にあった。そもそも、なぜ稲木が必要なのかと言うと、仮設事務所と作業場の強風対策のためである。それらを固定するための材として、稲木を利用しようと考えたからである。
 Kさん宅には、Kさんと材木家さん2名がすでにいらっしゃった。それから今回頂ける予定の稲木を見せてもらった。稲木は目で確認しただけで、ざっと30~40本。それを一本一本運び、使える材と使えない材とに分けていく。作業開始早々、ひとつの大きな問題が発覚した。用意されていた稲木のほとんどが腐っていたのである。中には、材を手に取っただけで折れてしまうものまで含まれていた。Kさんいお伺いしたところ、どうやらこれらの稲木は今から約20~30年以上もの間、使われず放置されていたそうだ。稲作機械の発達に伴い、稲木を使わなくなった、ことが背景にあるともおっしゃっていた。
 この選別作業もなかなかの重労働であった。しかし、ここ最近まともに運動していない01号にとっては、その作業がほどよい運動となった。身体が久しぶりに太陽の光を浴び、活性化されたように思える。やはり、健康管理という面から見ても、人間は昼間、外で働くということが大切なではないのだろうか? Kさんに感謝!である。
 だが、その満足感とは裏腹に、利用可能と判断された材は数える程度であった。

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 作業も一段落し、休憩しているとKさんが「よろしかったら、これももらって下さい」とおっしゃた。Kさんが見つめる方向に目をやると、そこにはいくつかの長持が置かれてあるではないか。材木家さんがおっしゃるに、使用されている材は杉だそうだ。コンベを用いて簡単に寸法を測ったのだが、1490×580×660(縦×横×高さ)のものが2つと、1410×540×610のものが2つであった。どちらにしろ、今すぐに頂いても置き場所がないので、今回はとりあえずKさん宅にそのまま置かしてもらうことにした。
 それから、今回頂いた材を古材倉庫設置予定地へ移動し、加藤家住宅に戻った。加藤家住宅にもどると、仮設事務所の作業も大分進んでいた。13時の段階で、すでに2階建てのプレハブユニットは設置完了していた。そしてそれから約2時間後、残りのプレハブユニットも無事設置を終えた。設置後、業者さんからは次のような指示があった。
 1)出来るだけ、プレハブは傷つけないでほしい。やむ得ない場合もあるが、設備配管を通すために穴を開けると回収時に修理代をいただくことになる。
 2)網戸や簡易キッチンを設けたい場合は、後日伝えてほしい。
 3)風対策が必要となってくる
などである。
 いよいよ明日は、加藤家住宅の建具や畳、そして居住者Oの家財道具を仮設事務所内に移動させる。今日と同じように、明日もバリバリ働くぞ!!

<↓:設置された仮設事務所>
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(01号)



 神護から八頭町をまわって古民家ツアーを終え、加藤家の状況を視察した。ユニットハウスは、発掘現場のプレハブより小さいと感じた。これにどれぐらいの建具や畳が収納できるだろうか。
 古材倉庫現場は綺麗に草刈りがなされていた。

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  1. 2006/10/11(水) 23:24:54|
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