奥羽山脈の山麓で、ある中学校が廃校になり、その敷地の再活用の一環として、仙台市指定文化財の石垣家住宅を移築中。市文化財室の中富洋さんと吉岡恭平さんのご案内で、その修理現場を訪問した[浅川]。工務店の担当技師は大学をでて4~5年の女性で、仕事は「とても楽しい」とのこと。汚れた作業着とヘルメットがよく似合う。佐藤巧先生の鑑定によると、この住宅の建立年代は18世紀後半。軸部の4隅に火打ち梁をうつのだが、土間側で火打ちが二重となる。これを「孫囲い」というのだそうだ。この火打ちの上に梁をかけて牛梁をうけるので、小黒柱を省略できる。全体に木柄がほそく、材はチョンナ仕上げで、西日本なら50年以上古い年代鑑定になるような印象をうけた。

- 2005/05/30(月) 22:14:14|
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