
ジャスコ大安寺店の広告に「200ボルト対応のIH鍋が特価398円」で出ているから買いに行こうというので、運転手代わりについていった。すると、ジャスコのレジの前に、安売りのCDが並んでいて、再結成イーグルスのライブ『Hell Freezes Over』を発見し、またしても衝動買いしてしまった。ところが、よくよく考えてみれば、奈良の自宅にはCDプレーヤーがない(子どもたちはもちろん部屋にもっているが)。で、ジャスコの家電製品部門を冷やかしたら、made in ChinaのCDラジカセを3千円代で売っていたので、それも買ってしまって、いま自宅でイーグルスを聞いている。「ホテル・カリフォルニア」はアコースティック・バージョンだ。いや、大正解ですな。「安物買いの銭失い」と言うけれど、音楽がいいから、こういう安物のCDプレーヤーでも十分楽しめる。それに、ラジカセは必需品なんだな。学生時代から採りためたカセット・テープが山ほどあるんだけれど、いまはMDの時代だから、ラジカセそのものを販売しなくなりつつある。いまやカーステレオでラジカセ付きの新品などほとんどない。まもなく販売中止にさえなりかねないから、買っておいたほうがいいんだ(なんて、衝動買いの言い分けにすぎませんね)。

大安寺のジャスコまで行ったのだから、大安寺にも足をのばしてみることにした。飛鳥にあって「大官大寺」と呼ばれた古代の国立寺院は平城京に移設されて「大安寺」と名を変えた。いまも興福寺、東大寺、西大寺、薬師寺、元興寺、唐招提寺に大安寺を加えて「南都七大寺」と呼ばれる。しかし、境内地を大幅に縮小され、大正再建の金堂を中心にひっそりとしたたたずまいを残すのみで、「がん(癌)封じ」の祭りと笹酒を売り物にしていることに一抹のわびしさを感じないでもない。
大安寺の南門から50mほど離れて八幡宮が境内を構える。案内板によれば、9世紀に宇佐八幡宮を勧請して大安寺の鎮守としたとあり、たしかに古い指図をみると、寺地と社地は接している。宇佐八幡宮を勧請した「元石清水八幡宮」という触書に驚かされるが、本殿をみると
八幡造ではなく、ごく普通の
流造ではないか。たぶん幕末以降の建物であろう。屋根は銅板葺き。もちろんトチ葺き屋根を銅板で被覆しているのだが、軒付を観察すると、化粧垂木上の裏板のみ露出しており、トチ葺きの軒付は銅板で完全に隠している。あまり優雅にはみえない。銅板葺きにしても、
軒付の一定の厚さを木片露出としないから、こうなってしまうんだな。反面教師として受けとめましょう。
八幡宮本殿正面の中門は、割拝殿のようにもみえるが、独立した四脚門に翼廊を附属させたもの。永正元年(1504)焼失後の建築で、江戸時代初期に改修されているが、中世の材を多々残しており、奈良市の有形文化財に指定されている。

- 2006/10/21(土) 18:16:19|
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はじめまして。大安寺の近くに住んでいて、大学で文化財の勉強をしている者です☆
ちょくちょく来るかもしれないですがよろしくお願いしますm(_ _)m
- 2006/10/21(土) 19:33:43 |
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