
本日のプロジェクト研究で、加藤家修復工事現場を訪れました。すごいものですね。柱という柱が、根継され、次の役目を待ち構えているようでした。
と、いうことで、今回は、デザイン学科と他学科に別れ作業しました。デザイン学科のメンバー(私も含め)は、柱の根継された部分の実測をしました。これは、古材のどの部分をどれだけ新材に代えたかということを、詳しく調査するためです。根継の部分を眺めていると、ほんと、職人さんはすごいことするなぁと考えさせられます。柱を吊り上げた状態であれだけの加工をするとは・・・・・・
残りのメンバーはというと、大工さんたちのお手伝いをしていました。防腐、防蟻剤の塗布やら、廃材運びに走り回ってくれてました。あと、工事、調査風景のビデオ撮影もやってましたねぇ。
おやつの時間は、立ち食いでした。皆さんお気に入りの場所で“まったり”したり、お菓子の周りに群がったりと新鮮な時間でした。(ケンボー)

↑白蟻駆除剤の塗布作業(右端)と実測風景(左端)↓廃材の搬出(古材倉庫敷地へ)
追記 今日は、現場に大平さん(林業試験場)と池田社長が来られていて、まずは軒付について打ち合わせした。結論をのべると、コア(こけら)は×、トチは○、集成材は×という判断である。コアを時間・経費・労力の面であきらめるべき、という提案を受け入れるにしても、トチが○で集成材が×という判断がよくわからないのだが、集成材を試験場で作っている本人が良くないというのだから、それに従うしかないであろう。わたしは、原寸部分模型では本格的なトチ葺きの軒付を採用し、本番の軒付では集成材を採用と考えていた。この理由の第一は経費よりも時間である。卒論の〆切が迫りくるなかで、屋根の木工事に時間を費やしたくない、という判断を優先させたのだが、池田社長は3~4人の職人であたればトチの軒付は3日程度で終わるとのことなので、その意見に従うことにした。
ケンボーが書いているように、今日はデザイン学科の学生に実測を課した。追掛大栓継の根継部分の実測である。たいして時間はかからない。実測経験の乏しい1年生と3年生でも小1時間で図面を描きあげた。たぶん学生たちは、自分がどれほど貴重な体験をしているのか理解できていないであろう。

↑↓実測風景と実測図(野帳)

↓蟻の仕口をみせた後、新旧土台の鎌継(かまつぎ)を説明していたところ、にゅ~と手が伸びてきて手の平でその寸法を測りはじめた。チャック・サンジョン・タパ再来。「
何センチかな?」

↓妻側の土台は
金輪継(かなわつぎ)で繋がれた。

↓式台横の壁はがし。
- 2006/10/26(木) 22:13:29|
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