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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

加藤家修復記(Ⅵ) -柱のレベル調整

20061021231427.jpg

 修復工事7日目は天候にも恵まれ、工事もスムーズに進行していきました。本日も、工事のメイン作業は根継と差し替え材の導入、そしてレベルの調整です。
 根継のため、柱C21、D21、E21が切断されたことは以前の加藤家HPブログ「倭文日誌」でも紹介したのですが、本日それらの柱に新たな材が継ぎ足されました。継手の類型は金輪継です。職人さんから伺ったのですが、金輪継は垂直方向の根継に多様されている継手で、ホゾを造ることによって水平方向のぶれも抑えることのできるそうです。金輪継の継ぎ方を以下のCAD-CGで示します。このCAD-CGは昨日のプロジェクト研究中に実測した図面を基に作成しました(クリックすると図面が大きくなります)。

20061028000553.jpg
↑↓金輪継
20061028000636.jpg

 根継された柱に加え、柱A17~A21間に新たな土台(栗材)が差し替えられました。また、本日決まったのですが、柱L15~L21間の土台は柱L17~L19間の範囲で根継することになりました。その理由は、土台をすべて差し替えてしまうと、柱L15~L17間、柱F19~F21間の壁材として用いられているコンクリートや土壁を落してしまうことになるからです(現在、(柱L13~L14間)の壁はコンクリートと土壁が落された状態になっている)。

dodai.jpg
↑(柱A17~A21間)土台差し替え ↓(柱L17~L19)20061028001103.jpg

 上記の2つの工事と並行して、レベルの調整が行われたのですが、柱C07を基準として、各柱のレベルを調整して行きました。今回、レベルの調整が行われたのは柱K07~K15、G13です。レベルの調整方法は、基準となる点から目的の柱まで、レーザーレベルを用いて垂直・平行方向にレーザーを当てます。そして、そのレーザを基に沈下を調節していきます。毎回、一人で記録を取っているので、工事内容を見落としている部分があるかもしれませんが、今後もこの様なかたちで記載していくつもりです。(01号)

20061028001608.jpg
↑レベル調整


  1. 2006/10/27(金) 23:12:42|
  2. 建築|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:1
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ご苦労さま

今日はほんとうに良い天気だったね。記録、ご苦労さまです。明日もお願いします。それと、例の立面図と断面図の比較もよろしく! こちらはやっちゃん1号か2号が対応してください。
  1. 2006/10/28(土) 02:20:20 |
  2. URL |
  3. asax #90N4AH2A
  4. [ 編集]

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