鳥取県埋蔵文化財センターは、青谷上寺地遺跡出土品の調査研究の一環として、昨年から青谷上寺地遺跡出土建築部材(約7,000点)の整理をはじめ、そのデータベース化を進めている。このたび
データベースの一部をインターネット上で公開できる運びとなり、建築部材の情報の一端をひろく県民の皆さんや全国の研究者等にネット上で閲覧していただけるようになった。こういう出土建築部材データベースの公開は、全国に先駆けたものであり、それだけで十分高い評価に値する。さらに、データベース化の作業を進めるなかで、特筆すべき二つの建築部材を発見したこともあり、下記の日程と会場で記者発表がおこなわれる。
記
1 日 時
平成18年11月10日(金)午後1時30分~2時30分
2 場 所
鳥取県埋蔵文化財センター秋里分室(鳥取市秋里390)
3 内 容
(1)青谷上寺地遺跡出土建築部材データベースの公開について
○データベースのデモンストレーション
(2)新たに得られた知見について
○弥生時代最長の柱
○日本最古の蟻継(木材をつなぐ技術の一種)が施された板
4 コメンテーター
鳥取環境大学環境デザイン学科教授 浅川 滋男(東洋建築史)
というわけで、建築部材整理を指導してきたわたしが記者発表のコメンテータを務めることになった。
はっきり申し上げておこう。このたび発見された
「弥生時代最長の柱」「日本最古の蟻継(ありつぎ)」は、建築史学・考古学上きわめて重要な発見である。それが証拠に、すでに1週間以上前から一部メディアの猛烈なアタックをうけている。ただし、それは地元鳥取の記者ではない。地元には、文化財や考古学に関心をもつ記者が少ないのであろうが、大きな穴をあけないように、各社ご注意願いたい。
現在、研究室では、青谷上寺地出土建築部材のデータを体系的に関連づけた「
楼観」の復原CG制作に全力をあげて取り組んでいる。
- 2006/11/05(日) 22:49:26|
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