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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

誕生日イブ

 40代最後の一日を過ごしている。
 じつは、今年は「大殺界」のどまん中の一年で、早く過ぎれば良いと思いつつ、過ぎてしまえば50歳かと思うと、なんだか辛くてヤな年だったな。
 ほんとうは澳門にも行くべきではなかった、と後悔している。家内が大病を患い、5週間の入院を経てようやく退院した10日後の出国なんだから、いくら短期間の出張だとは言っても、今回は控えるべきではないかと自ら逡巡していた。その重いお尻を前に押してくれたのは、ほかならぬ旅行社であった。日本でいちばん大きな旅行社である。

 キャンセル料が高い。

 澳門ツアーに予約を入れて手付け金を払いこんだのが10月下旬。はじめは、いつも使っている大阪の旅行社を通じてN社のツアーを予約していたのだが、そのツアーだと香港の滞在が長くて澳門には1日半しか居られないことがわかり、澳門専住のK社ツアーに切り替えたところ、その半月後に家内が倒れてしまった。
 キャンセル料が高いのである。たぶん馴染みの旅行社のままにしておいたら、ずいぶん融通が利いたはずなんだが、日本でいちばん大きなその旅行社は、いくら理由を説明しても、多額のキャンセル料を示して譲らなかった。
  「血も涙もない対応ですね、貴社の体質がよく分かります。」
という、きつい返信メールを打ちながら、そのキャンセル料がもったいない、という意識はどうしても消えない。だから、無理をして澳門に行ってしまった。

 で、罰があたっている。昨夜、関空で携帯電話を紛失してしまった。
 キャセイ航空のフライトが関空に着陸したのが20:49。荷棚からリュックサックをおろして背負い、リュックのベルトについているメッシュの携帯専用ケースから携帯電話を出して電源を入れ、ケースに戻した。ここまでははっきり覚えている。荷棚にはなにも残っていないことを確認した。飛行機を降りて、タラップから長い通路を歩き、シャトルに乗って移動し、再び歩いて入国検査を受け、ラゲッジ受け取り場に行った。なんと一番にわたしのスーツケースが出てきた。珍しいことである。スーツケースの重さは27kg。さっそくカートに載せ、同時にポルトガルワインで重くなっているリュックサックもカートに載せた。そして、税関を難なく経由して出国。奈良行きのリムジンバスはもうないことを確認してトイレに入り、カートからスーツケースとリュックをおろして、中央のエスカレーターで2階にあがった。
 そこで、「そうそう家に電話しなきゃ」と思って、リュックのベルトについた小さなメッシュのケースに手をやったところ、携帯電話がない。どのポケットにも、どのバッグにも入っていない。急ぎ税関まで戻り、事情を説明すると、ただちにキャセイに連絡をとってくれたのだが、「機内ではみつからない」という。税関の担当者に電話番号を教えると、コールしてくれた。間違いなく、わたしの携帯は反応している。しかし、どこに落ちているのかわからない。
 仕方がないので、2階の交番まで行って遺失物届けを出し、その隣のインフォメーション・カウンターでも同様の手続きをした。

 一夜あけて、まず自らキャセイに電話したが、やはり飛行機の中に携帯はみつからない、との返答。その飛行機は10:00に香港に向けて飛び立った。そこで、自分の携帯番号に電話してみたら、まだ呼び出し音が鳴っている。これで、携帯は飛行機の中にないことがあきらかになった。この情報を税関に伝えた。
  「いちばん匂うのは、カート置き場のあたりなんですが・・・」
しかし、未だに「みつかった」という知らせは届いていない。

 じつはじつは、昨夜は眼鏡まで壊されてしまった。帰宅してブログのアップに没頭していたところ、次女が「あっ」という声を出した。彼女のお尻が、ソファにおいていた眼鏡をぐにゃりと潰して、フレームからレンズが飛び出してしまったのである。
  「ごめん・・・」
と彼女は言った。
 その次女は、母の面倒をみるため、わたしの出国中に丹波橋のアパートを引き払っていたはずなんだが、ここ数日風邪でダウンしていたとのことで、その引っ越しは今日にずれこんだ。目覚めたらだれもいない。女房も息子も朝から丹波橋に行ってしまった。長女は大阪事務所の助っ人最終日だと言って仕事にでかけたらしい。車は鳥取においてきたので、どこかに出かける手段もない。
 わたしは一人で、ご飯を炊き、みそ汁を作り、珈琲を入れた。
 なんたる12月30日であろう。
 これが、わたしの誕生日イブです・・・とほほ。


  1. 2006/12/30(土) 16:42:32|
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