
いつもお世話になっている同成社から、 『縄文時代の考古学』シリーズの内容見本がおくられてきたので、全8ページというわけにはいかないが、表紙と裏表紙をここに転載し、ささやかながら広報活動に加わらせていただくことにした。
これまで同成社から出版した本は、
①浅川編『先史日本の住居とその周辺』1998
②浅川・箱崎和久編『埋もれた中近世の住まい』2001
の2冊だが、さらに現在、
③浅川・島根県古代文化センター編『
出雲大社の建築考古学』2007
を編集中である。
『縄文時代の考古学』シリーズについても、Ⅷ巻の『生活空間-集落と遺跡群-』で原稿の執筆を依頼されており、その〆切は昨年9月末とされていたのだが、大幅に遅延してしまい、なんとか冬休みに書き上げようと思っていたところ、
青谷上寺地「楼観」特別講演の原稿がそこに割り込んできた。で、先週ようやく『縄文時代の考古学』の原稿を仕上げることは仕上げたのだが、図版はまだ用意できていない。そういう後ろめたいタイミングで、同成社から封筒が届いたからドキリとした。おそるおそる封を開けたところ、「内容見本がようやく完成しました」との知らせである。
ここだけの話なんですが、じつは、この「内容見本」をみて、わたしは自分に与えられたテーマが「竪穴住居の構造」であることを知った。もちろん以前にそのテーマを確認していたのだが、
「縄文建築論」を連載していたからだろうか、わたしは原稿のテーマを「縄文建築の構造」だと思い込んでしまい、竪穴住居だけでなく、掘立柱建物の新しい資料も集めていたのである。ところが、目次をみると、新潟の荒川さんが「掘立柱建物と建材」というテーマで執筆されることになっているから、その部分は割愛することになりそうだ。「原稿量がやや多いですね」と編集部からコメントされていたこともあるので、これで少しは減量できる。ただし、縄文時代の掘立柱建物は竪穴住居との相関性を抜きにしては語れない。やはり、ある程度わたしのほうでフォローしておかなければならないだろう。
来年度からは『弥生時代の考古学』シリーズも動き出す。こちらもすでに執筆依頼が届いている。じつは、いまもうひとつの〆切に追われている。それは北海道考古学会誌の仕事である。こういうわけで、考古学の世界からはたくさん執筆の仕事を頂戴している。本人は、大学に移ってから、建築寄りに軸足を遷したつもりなんだが、相変わらず考古系の仕事が減らない。
ほかにやる人材がいないんだな。これに尽きます。
- 2007/01/28(日) 21:13:36|
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