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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

水屋の破損と修復

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 昨日午前、些細なようで重大な事件が発生した。ゼミに所属する一部の4年生・大学院生が、制作者の許可を得ることなく、修復建築スタジオに保管していた「置水屋」を持ち出し撮影をおこなった。その際の取り扱いがきわめて粗っぽく、スタジオに戻された「置水屋」の各所に破損がみとめられ、これを発見した制作グループ(2年)からわたしに報告があった。
 ただちに、持ち運びをおこなった当事者に電話で確認したところ、「許可を得ることの必要性」に気づいていないばかりか、「破損はたいしたことない」との発言まであり、首謀者とみられる4年生に至っては、午前に撮影を終えたあと、さっさと車で島根県に移動しつつあった。あまりのモラルの低さに驚き、呆れるほかなかったが、ゼミ生の失態は、すべて指導教員であるわたしの指導不足によるものであり、ここに制作者諸君に対して深くお詫び申し上げます。

 以下は、制作グループからの「状況報告」である。
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 破損箇所は主に接合部分が外れたり割れたりしていました。もともと持ち運びの際のゆれに耐えるよう接合部分には余裕をもたせて設計・施工していました。が、このたびの移動ではそれらが見事に外れていたり、絶えられず割れていたりという状況でした。P4の展示ときにそれら破損は見られませんでした。
 栗の柱に上部接合部分と中部の2箇所に10㎝~15㎝の割れが見られました。それぞれの割れは柱の裏側なのでそれほど目立ちません。また栗柱の下部接合部分の板が一式外れ宙ぶらりんとなっていました。
 右側の排水用の引き出しのストッパーが外れてしまい、引き出しのツラが引っ込んだままでした。
 水屋全体がゆがんでしまったようで、様々な部分で少しのずれが目立ちました。その他部品が取れてしまったりと多々ありましたが、それは特に大きな問題ではありませんでした。
 あと茶器の扱いがありえないほどザツです。
 数箇所割れてしまった栗材は交換ぜず、頑丈に固定しました。接合が外れてしまった部分は釘だったので木ネジで固定しました。ゆがみも矯正しました。前回より丈夫な作りとなったのですが、がっちりと固定してしまったのでゆれに対する余裕がなくなり強い振動に弱くなっていると思います。
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 以上のように、制作グループは破損された作品の修復を迅速におこなっている。ただただ感謝するしかありません。

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  1. 2007/01/31(水) 00:30:10|
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