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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

底なし沼

 「史跡常呂遺跡整備専門委員を委嘱します」という委嘱状を頂戴した。続く文言が素晴らしい。
 「委嘱期間は平成19年2月1日から平成19年3月31日までとします」
日付は平成19年2月1日となっているが、委員会が開催されて委嘱状を頂戴したのは2月23日だから、委員を委嘱された実質の期間は約5週間ということになる。
 こういう場合、常識的には「平成20年3月31日」までとするものだが、発行者の北見市教育委員会教育長は「平成19年3月31日」を下限と定めて譲らなかったらしい。
 要するに、来年度、わたしを含む数名の「専門委員」は必ずしも委員ではなくなってしまう、ということである。これは、だれかをクビにしたい、ということではなく、委員会そのものの存続が不透明であることを自らあかしているようなものだ。

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 常呂入りする前から、不吉な兆候があった。「飛行機代の領収書を必ず提出してください」というメールがくどいように送信されてきたのである。常呂町が北見市に合併される以前、このようなことはなかった。今回は、前回の屈辱を晴らすべく、1ヶ月前から「特割チケット」をばっちりネットで購入しておいた。ところが、その後、ワイフが倒れてしまい、本音をいうと、北海道入りをキャンセルしたかったのだけれども、「特割」をキャンセルしたら大損なので、予定どおり、鳥取から東京を経由して女満別まで飛んだのである。しかるに、「旅費は精算払いで、飛行機代については領収書が必要だ」と告げられ、「特割」をネット購入した意味はまったくなくなってしまった。東京から来た別の委員は、バースデイ割引でさらに格安チケットを入手していたが、それも無駄になったといって、がっくりしていた。ただし、かれは「Jシート」というビジネスまがいの席に坐って嬉しそうにしていたが・・・
 こういう場合、本学の内規はやや甘い(はずだ)。本学の教職員が出張する場合は「チケットの半券」か「領収書」の提出が必要だが、学外からお客さまを招く場合には「規定の旅費」をお支払いすることになっている。少なくとも昨年度(2005年度)はそうだった。その内規に基づき、某帝国大学の優秀な助手と大学院生を池田家墓所修復整備検討会にお呼びした記憶がある。

 というわけで、出発前には、常呂町が北見市に合併されて、とうとう「常呂チャシ跡遺跡群」の整備も構想のまま終焉を迎えるのだろう・・・、ひょっとしたら、これが最後の常呂かもしれない、という予感すら働いていた。ところが、委員会前夜の懇親会では、「そうではなくて、市長も教育長もやる気満々」なのだという。ちょっと信じられなかったが、市側から参加したメンバーは口をそろえてそう語るのであった。しかし、冒頭に示したように、教育長から頂戴した専門委員の委嘱状は、今年度末までわずか5週間で有効期間が切れてしまう。
 やっぱり駄目なんじゃないか。とても実施設計まで進まないんじゃないか、と委員のだれもが感じたことだろう・・・

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 暖冬の常呂町を離れ、女満別空港から羽田経由で伊丹空港まで戻り、リムジンにのって奈良市役所前で降りた。そこからタクシーにのって帰宅したら午後8時すぎ。息子と二人、大急ぎで県立奈良病院に向かった。
 そこで、衝撃の事実を知らされた。
 家内は3度目の出血をしていた。今日のCTスキャンで、滲み出るような出血が確認されたのだという。その範囲はこれまでの出血容積の半分ぐらいらしく、患者はいつもとそれほど変わらないようすだったが、やはり言語能力が低下している。事情がよくわからないので、担当の看護師さんに訊ねたところ、「また別の場所からの出血」程度のことしか知らないので、帰宅していた担当医に大急ぎで電話連絡してもらった。

 みなさん、家内は3度目の脳内出血をおこしているのですよ。その事実を、病院がわたしに連絡して来ないのはおかしいとは思いませんか。入院時には、何枚も書類を書かされ、緊急の連絡先として、わたしの携帯電話の番号を教えているのですよ。しかも、患者は言語能力を大きく減じているのですよ。自分の症状を正確に伝達することなど出来るはずはないのです・・・
 担当医は電話の向こうで、「こういう症例を知らない」と弱気になっていて、国立循環器病センターへの転院を検討中であることをわたしに打ち明けた。ガンマナイフ手術をおこなったセンターの医師と連絡をとりあった結果、センターのほうは病室をあけて受け入れる体制を作っておくと言い始めたらしい。入院中の病院は逃げ腰になり、手術をおこなった病院は責任を感じ始めている。患者は病院を変わりたくない、という。それは、もちろん家族が見舞いに行きづらくなるからだ。
 しかし、これは患者の生命に関わる問題である。明日、まずは奈良の担当医と協議し、場合によっては、吹田まで足を運んで、大阪の担当医とも話を詰めることになるかもしれない。
 底なし沼に足をとられてしまった。ずぶずぶと体が沈み始めている。




  1. 2007/02/23(金) 23:23:12|
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